医薬品に共通する特性と基本的な知識【問001~010】
登録販売者の試験問題について、神奈川,埼玉,千葉は出題内容が共通です。
【問001】
医薬品の本質に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 医薬品は、本来、人体にとっては異物(外来物)である。
- 医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡るが、そのすべてが解明されている。
- 人体に対して使用されない医薬品である殺虫剤や検査薬は、人の健康に影響を与えないものである。
- 一般用医薬品は、医療用医薬品と比較すると、保健衛生上のリスクは相対的に低いと考えられるが、
適正な使用が図られる必要がある。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(a,d)
- 4.(b,c)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問002】
医薬品のリスク評価に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 医薬品の効果とリスクは、薬物暴露時間と暴露量との和で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。
- 医薬品の投与量と効果の関係は、薬物用量を増加させるに伴い、効果の発現が検出されない「無作用量」から、最小有
効量を経て「治療量」に至る。 - 治療量を超えた量を単回投与した後に毒性が発現するおそれが高いことは当然であるが、少量の投与
でも長期投与されれば慢性的な毒性が発現する場合もある。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 誤 | 誤 | 正 |
2 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 正 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問003】
医薬品のリスク評価に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 医薬品については、食品と同等の安全性基準が要求されている。
- 医薬品の安全性に関する非臨床試験では、Good Laboratory Practice(GLP)に準拠して薬効-薬理試験
や一般薬理作用試験、毒性試験が厳格に実施されている。 - ヒトを対象とした臨床試験における効果と安全性の評価基準には、国際的にGood Clinical Practice(GCP)が制定
されており、これに準拠した手順で安全な治療量を設定することが新規医薬品の開発に関連する臨床試験(治験)の目標の一つである。 - 医薬品に対しては、製造販売後の調査及び試験の実施基準としてGood Vigilance Practice(GVP)と製造販売後安全
管理基準としてGood Post-marketing Study Practice(GPSP)が制定されている。
- 1.(a,c)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問004】
健康食品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 「健康食品」という言葉は健康増進や維持に有用な食品全般をさすものであり、社会に広く使用されている。
- 食品は、身体構造や機能に影響する効果を表示することはできないが、例外的に栄養機能食品については、「特定の
保健機能の表示」ができる。 - 健康補助食品(いわゆるサプリメント)などの中には、カプセル、錠剤等の医薬品と類似した形状で
発売されているものも多く、誤った使用法により健康被害を生じた例も報告されている。 - 医薬品を扱う者は、健康食品は法的にも、また安全性や効果を担保する科学的データの面でも医薬品
とは異なるものであることを認識し、消費者に指導・説明を行わなくてはならない。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問005】
医薬品の副作用に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。なお、2箇所の( b )内にはどちらも同じ字句が入る。
世界保健機関(WHO)の定義によれば、医薬品の副作用とは、「疾病の予防、診断、治療のため、又は身体の( a )を正常化
するために、人に通常用いられる量で発現する医薬品の有害かつ意図しない反応」とされている。
我が国では、「( b )が適正な使用目的に従い適正に使用された場合においてもその( b )により人に発現する
有害な反応」(( c )第4条第6項)を、医薬品の副作用と定義している。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 機能 | 一般用医薬品 | 薬事法 |
2 | 構造 | 一般用医薬品 | 薬事法 |
3 | 構造 | 許可医薬品 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法 |
4 | 機能 | 許可医薬品 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法 |
5 | 機能 | 許可医薬品 | 薬事法 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問006】
アレルギー(過敏反応)に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- アレルギーは、医薬品の薬理作用とは関係なく起こり得るものである。
- アレルギーは、免疫機構とは関係なく人体にとって好ましくない症状が引き起こされる反応である。
- 医薬品の添加物は、アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)となり得る。
- アレルギーには体質的な要素はあるが、遺伝的な要素はない。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問007】
医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 副作用の重篤化を回避するためには、医薬品を使用する人が副作用をその初期段階で認識することが重要となる。
- 一般用医薬品は、通常、その使用を中断することによる不利益よりも、重大な副作用を回避することが優先される。
- 一般用医薬品の販売等に従事する専門家は、副作用の状況次第では、購入者等に対して、速やかに
適切な医療機関を受診するよう勧奨する必要がある。 - 副作用は、容易に異変を自覚できるものばかりでなく、血液や内臓機能への影響等のように、直ちに
明確な自覚症状として現れないこともある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
2 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問008】
医薬品等の相互作用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 複数の医薬品を併用した場合、医薬品の作用が増強することがあるが、減弱することはない。
- 相互作用には、医薬品が吸収、代謝(体内で化学的に変化すること)、分布又は排泄される過程で
起こるものと、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こるものがある。 - 相互作用を回避するには、通常、ある医薬品を使用している期間やその前後を通じて、その医薬品との
相互作用を生じるおそれのある医薬品や食品の摂取を控えなければならない。 - 外用薬や注射薬は、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受けることはない。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(a,d)
- 4.(b,c)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問009】
医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 一般用医薬品の場合、その使用を判断する主体は医薬品の販売等に従事する専門家であることから、
その適正な使用を図っていく上で、販売時における専門家の関与が特に重要である。 - 医薬品の不適正な使用は、概ね、使用する人の誤解や認識不足に起因するものと、医薬品を本来の
目的以外の意図で使用するものとの2つに大別することができる。 - 一般用医薬品には習慣性・依存性がある成分を含んでいるものがあり、そうした医薬品がしばしば
乱用されることが知られている。 - 医薬品の販売等に従事する専門家は、必要以上の大量購入や頻回購入などを試みる不審な購入者等
には慎重に対処する必要があり、積極的に事情を尋ねたり、状況によっては販売を差し控えるなどの対応を図ることが望ましい。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
2 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
3 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問010】
小児等の医薬品の使用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相対的に低い。
- 小児は肝臓や腎臓の機能が未発達であるため、医薬品の成分の代謝・排泄にかかる時間が短く、作用が弱くなる。
- 5歳未満の幼児に使用される錠剤やカプセル剤などの医薬品には、服用時に喉につかえやすいので
注意するよう添付文書に記載されている。 - 乳児は医薬品の影響を受けやすいため、基本的には医師の診療を受けることが優先され、一般用医薬品
による対処は最小限にとどめるのが望ましい。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(a,d)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は5番です