主な医薬品とその作用【問081~090】
登録販売者の試験問題について、鳥取,島根,岡山,広島,山口は出題内容が共通です。
【問081】
強心薬に配合される生薬成分とその由来について、正しいものの組み合わせはどれか。
(生薬成分) | (由来) | |
---|---|---|
a | センソ | ヒキガエル科のシナヒキガエル又はヘリグロヒキガエルの 毒腺の分泌物を集めたもの |
b | ジャコウ | シカ科のジャコウジカ又はその近縁動物の雄の ジャコウ腺分泌物を乾燥したもの |
c | ゴオウ | シカ科のシベリアジカ、マンシュウアカジカ等の雄の 幼角を用いたもの |
d | ロクジョウ | ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を用いたもの |
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問082】
コレステロールに関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句
の正しい組み合わせはどれか。
コレステロールの産生及び代謝は、主として肝臓で行われる。コレステロールは水に( a )物質であるため、血液中
では血漿蛋白質と結合したリポ蛋白質となって存在する。
リポ蛋白質は比重によっていくつかの種類に分類されるが、コレステロールを肝臓から末梢組織へと運ぶリポ蛋白質は( b )で
ある。末梢組織のコレステロールを取り込んで肝臓へと運ぶリポ蛋白質は( c )である。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 溶けやすい | 低密度リポ蛋白質(LDL) | 高密度リポ蛋白質(HDL) |
2 | 溶けやすい | 高密度リポ蛋白質(HDL) | 低密度リポ蛋白質(LDL) |
3 | 溶けにくい | 低密度リポ蛋白質(LDL) | 高密度リポ蛋白質(HDL) |
4 | 溶けにくい | 高密度リポ蛋白質(HDL) | 低密度リポ蛋白質(LDL) |
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問083】
高コレステロール改善薬の配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 大豆油不鹸化物は、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す効果を期待して用いられる。
- ビタミンEは、コレステロールから過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を
促進する作用があるとされている。 - リノール酸は、末梢組織におけるコレステロールの吸収を抑える働きがあるとされている。
- ビタミンB2は、過酸化脂質と結合し、その代謝を促す作用を期待して配合される。
- 1.(a,c)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問084】
貧血及び貧血用薬に配合される成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 鉄分の摂取不足を生じても、初期にはヘモグロビン量が減少するのみで貯蔵鉄や血清鉄は変化
せず、ただちに貧血の症状は現れない。 - コバルトは、赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であり、骨髄での
造血機能を高める目的で、硫酸コバルトが配合されている場合がある。 - マンガンは、糖質・脂質・蛋白質の代謝をする際に働く酵素の構成物質であり、エネルギー合成を
促進する目的で、硫酸マンガンが配合されている場合がある。 - ビタミンEは、消化管内で鉄が吸収されやすい状態(ヘム鉄)に保つことを目的として用いられる。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問085】
痔及び痔疾用薬に配合される成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 痔核は、肛門に存在する細かい血管群が部分的に拡張し、肛門内にいぼ状の腫れが生じたもので、
肛門部に過度の圧迫をかけることが主な要因とされている。 - 痔による肛門部の炎症や痒みを和らげる成分として、酢酸プレドニゾロンのようなステロイド性
抗炎症成分が配合されている場合がある。 - 痔疾患に伴う局所の感染を防止することを目的として、殺菌消毒成分であるアラントインが配合
されている場合がある。 - カルバゾクロムは、痔による肛門部の創傷の治癒を促す組織修復成分として配合されている場合がある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問086】
婦人用薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- エストラジオール等の女性ホルモン成分の長期連用により、血栓症を生じるおそれがあり、また、乳癌や
脳卒中などの発生確率が高まる可能性がある。 - 膣粘膜又は外陰部に適用される女性ホルモン成分は、適用部位から吸収されるが、循環血液中に移行
することはない。 - 加味逍遙散は、虚弱体質で肩がこり、疲れやすく、精神不安等の精神神経症状、ときに便秘の傾向の
ある女性における冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症に適すとされている。 - 桃核承気湯は、妊婦又は妊娠していると思われる女性、授乳婦にも安心して使用できる。
- 1.(a,c)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問087】
アレルギー及びアレルギー用薬とその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- アレルゲン(抗原)が体内に入り込むと、その物質を特異的に認識した免疫グロブリン(抗体)によって、
肥満細胞が刺激され、生理活性物質であるヒスタミンやプロスタグランジン等が遊離する。 - アレルギー用薬は、フマル酸クレマスチンやメキタジンのようなヒスタミンの働きを抑える作用を示す成分(抗ヒスタミン成分)を
主体として配合されている。 - 塩酸ジフェンヒドラミンは、乳汁に移行しないため、授乳中の女性でも使用することができる。
- 内服薬と外用薬では同じ成分又は同種の作用を有する成分が重複することもあるが、それらは相互に
影響し合わないため、併用しても問題はない。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は2です
【問088】
鼻に用いる薬に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 塩酸ナファゾリンが配合された点鼻薬は、過度に使用されると鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に
血管が拡張して二次充血を招き、鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすい。 - クロモグリク酸ナトリウムは、抗ヒスタミン薬と併用されると副作用が現れやすいので組み合わせて用いられない。
- 塩化ベンゼトニウムは、局所麻酔成分として、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として配合される。
- 塩酸リドカインは、鼻粘膜を清潔に保ち、細菌による二次感染を防止することを目的として配合される。
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問089】
眼科用薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- ソフトコンタクトレンズは水分を含みにくいので、装着したまま防腐剤を含む点眼薬を点眼しても問題はない。
- 点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせ、その際、目頭を軽く
押さえると、効果的とされる。 - アレルギー用点眼薬は、花粉、ハウスダスト等のアレルゲンによる目のアレルギー症状(流涙、目の痒み、結膜充
血等)の緩和が目的である。 - 人工涙液は、目の洗浄、眼病予防に用いられるもので、主な配合成分として、涙液成分のほか、抗炎症成分、抗ヒスタミン成分等が用いられる。
- 1.(a,c)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問090】
眼科用薬に配合される成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- アスパラギン酸カリウムは、新陳代謝を促し、目の疲れを改善する効果を期待して配合される。
- イプシロン-アミノカプロン酸は、炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促す作用を期待して用いられる。
- メチル硫酸ネオスチグミンは、コリンエステラーゼの働きを抑える作用を示し、毛様体における
アセチルコリンの働きを阻害することで、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。 - スルファメトキサゾールは、細菌感染(ブドウ球菌や連鎖球菌)による結膜炎の症状を改善させる
ことを目的として用いられるが、ウイルスや真菌の感染に対する効果はない。
- 1.(a,c)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
※登録販売者 平成25年出題地域試験問題より引用
正解は2番です