主な医薬品とその作用【問081~090】
登録販売者の試験問題について、鳥取,島根,岡山,広島,山口は出題内容が共通です。
【問081】
腸の薬に関する記述について、誤っているものはどれか。
- ヒマシ油は、小腸でアミラーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激
することで瀉下作用をもたらすと考えられている。 - ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されないが、大腸に生息
する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになる。 - ダイオウ中にはセンノシドのほか、収斂作用を示すタンニン酸類など様々な
物質が存在している。 - マルツエキスは、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して
生じるガスによって便通を促すとされている。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問082】
胃腸鎮痛鎮痙薬に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- 胃腸鎮痛鎮痙薬に配合される抗コリン成分が副交感神経の働きを抑える
作用は、消化管に限定されないため、縮瞳による目のかすみ、口渇、排尿困難等の副作用が現れることがある。 - 塩酸パパベリンは、抗コリン成分と同様に胃液分泌を抑える作用を有する。
- アミノ安息香酸エチルについては、乳幼児ではメトヘモグロビン血症を起こす
おそれがある。 - オキセサゼインについては、局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用も
あるとされ、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で使用される。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問083】
浣腸薬に関する記述について、誤っているものはどれか。
- 剤型には注入剤のほか、坐剤となっているものもある。
- 注入剤の場合、注入する薬液は人肌程度に温めておくと、不快感を生じることが少ない。
- グリセリンが配合された浣腸薬では、排便時に血圧低下を生じて、立ちくらみ
の症状が現れるとの報告がある。 - 炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生
することで直腸を刺激する作用を期待して用いられており、炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤
では、重篤な副作用としてショックを生じることはない。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問084】
強心薬に関する記述について、誤っているものはどれか。
- ロクジョウは、心筋に直接刺激を与え、その収縮力を高める作用(強心作用)を期待して用いられる。
- ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を用いた生薬で、強心作用の
ほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされる。 - 苓桂朮甘湯は、強心作用が期待される生薬を含む。
- センソが配合された丸薬、錠剤等の内服固形製剤は、噛まずに服用することとされている。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問085】
貧血用薬(鉄製剤)に配合される成分と配合目的に関する記述について、正しい
ものの組み合わせはどれか。
【成分】 | 【配合目的】 | |
---|---|---|
a | 硫酸銅 | 骨髄での造血機能を高める |
b | 硫酸マンガン | エネルギー合成を促進する |
c | 硫酸コバルト | 補充した鉄分を利用してヘモグロビンが 産生されるのを助ける |
d | アスコルビン酸 | 消化管内で鉄が吸収されやすい状態(ヘム鉄) に保つ |
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問086】
以下の成分のうち、組織修復成分として外用痔疾用薬に配合されるものはどれか。
- アルミニウムクロルヒドロキシアラントイネート
- 塩化リゾチーム
- アミノ安息香酸エチル
- 塩化デカリニウム
- 塩酸テトラヒドロゾリン
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問087】
以下の記述について、あてはまる漢方処方製剤はどれか。
尿量が減少し、尿が出にくく、排尿痛あるいは残尿感がある人に適すとされる。
- 半夏厚朴湯
- 平胃酸
- 猪苓湯
- 十味敗毒湯
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問088】
婦人薬に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- 女性ホルモン成分が配合された婦人薬は、膣粘膜又は外陰部に適用されるもの
があり、この成分は適用部位にとどまり薬効を発揮する。 - エストラジオールが配合された婦人薬は、長期連用により血栓症を生じるおそれがある。
- 五積散は、構成生薬としてマオウを含む。
- 内服で用いられる婦人用薬の効果の現れ方は、症状や使用する人の体質、体の
状態等により異なるが、効果がみられるまでは期間に関係なく使用を継続すべきであ
る。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問089】
塩酸プソイドエフェドリンに関する記述について、誤っているものはどれか。
- 他のアドレナリン作動成分に比べて中枢神経系に対する作用が強い。
- 依存性がある成分であり、長期間に渡って連用された場合、薬物依存につながるおそれがある。
- 鼻炎用内服薬では、副交感神経を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させることによって
鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として配合される。 - 塩酸セレギリン等のモノアミン酸化酵素阻害剤により、体内でのプソイドエフェドリン
の代謝が妨げられて、副作用が現れやすくなるおそれがある。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問090】
鼻炎用点鼻薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用
を示し、花粉、ハウスダスト(室内塵)等による鼻アレルギー症状の緩和を目的として、通常、
抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合される。 - 剤型はスプレー式で鼻腔内に噴霧するものが多いが、小児向けの商品には
液剤を綿棒で塗布するタイプもある。 - アドレナリン作動成分が配合された点鼻薬は、過度に使用されると鼻粘膜
の血管が過敏に反応してしまい、逆に鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすい。 - 鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として、塩酸リドカイン等
の局所麻酔成分が配合されている場合がある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は4番です