主な医薬品とその作用【問071~080】
登録販売者の試験問題について、福岡,佐賀,長崎,熊本,大分,宮崎,鹿児島,沖縄は出題内容が共通です。
【問071】
呼吸器官や鎮咳去痰薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
- 咳は、気管や気管支に何らかの異変が起こったときに、その刺激が中枢神経系に伝わり、視床下部にある咳嗽中枢の働きによって引き起こされる反応である。
- 呼吸器官に感染を起こしたときは、気道粘膜からの粘液分泌が増え、その粘液に気道に入り込んだ異物や粘膜上皮細胞の残骸などが混じって痰となる。
- 気道粘膜に炎症が生じたときにも咳が誘発され、また、炎症に伴って気管や気管支が拡張し喘息を生じることがある。
- 鎮咳去痰薬には、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、内用液剤、シロップ剤のほか、口腔咽喉薬の目的を兼ねたトローチ剤やドロップ剤がある。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問072】
鎮咳去痰薬に関する以下の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
- クレゾールスルホン酸カリウムは、痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させる。
- エチルシステイン塩酸塩は、気道粘膜からの粘液の分泌を促進する作用を示す。
- カルボシステインは、線毛運動促進作用を示す。
- デキストロメトルファンフェノールフタリン塩は、主にトローチ剤・ドロップ剤に配合される鎮咳成分である。
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問073】
口腔咽喉薬及び含嗽薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
- 含嗽薬は、口腔及び咽頭の殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去を目的として、用時水に希釈又は溶解してうがいに用いる、又は患部に塗布した後、水でうがいする外用液剤である。
- 噴射式の液剤では、息を吸いながら噴射すると気管支や肺に入ってしまうおそれがあるため、軽く息を吐いたり、声を出しながら噴射することが望ましい。
- 含嗽薬は、調製する濃度が濃いほど効果が十分得られる。
- 口内炎などにより口腔内にひどいただれがある人でも、全身的な影響が生じるおそれはない。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問074】
口腔咽喉薬及び含嗽薬に配合される成分及びその期待される主な作用の関係について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
成分 | 作用 | |
a | アズレンスルホン酸ナトリウム | 喉の粘膜を刺激から保護する。 |
b | トラネキサム酸 | 声がれ、喉の不快感、喉の痛みを鎮める。 |
c | ラタニア | 粘膜組織の修復を促す。 |
d | デカリニウム塩化物 | 口腔内や喉に付着した細菌等の微生物を死滅させたり、その増殖を抑える。 |
1.(a,b) 2.(a,c) 3.(b,d) 4.(c,d)
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問075】
胃腸薬の配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
- 炭酸水素ナトリウムなど制酸成分を主体とする胃腸薬は、胃酸に対する中和作用が低下するため、炭酸飲料での服用は避けるべきである。
- スクラルファートは、透析を受けている人は使用を避ける必要がある。
- アズレンスルホン酸ナトリウムは、消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として配合されていることがある。
- ピレンゼピン塩酸塩は、消化管の運動にほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用を示すとされる。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問076】
瀉下薬に関する以下の記述のうち、正しいものを下から一つ選びなさい。
- ヒマシ油は、ヒマシを圧搾して得られた油を用いた生薬で、大腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、大腸を刺激することで瀉下作用をもたらす。
- センナが配合された瀉下薬は、流産・早産を誘発するおそれがあるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避けるべきである。
- ダイオウは、腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞便のかさを増やすとともに糞便を柔らかくすることによる瀉下作用を目的として配合される。
- ジオクチルソジウムスルホサクシネートは、胃や小腸では分解されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになる。
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問077】
強心薬に関する以下の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
- センソは、皮膚や粘膜に触れると局所麻酔作用を示し、センソが配合された内服固形製剤は、口の中で噛み砕くと舌等が麻痺することがあるため、噛まずに服用することとされている。
- センソは、有効域が比較的狭い成分であるが、通常用量であれば悪心、嘔吐の副作用が現れることはない。
- ロクジョウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる作用がある。
- ジャコウは、シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧低下、興奮を静める作用がある。
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問078】
高コレステロール改善薬及び脂質異常症に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
- ポリエンホスファチジルコリンは、コレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成する。
- パンテチンは、低密度リポタンパク質(LDL)の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を下げて、高密度リポタンパク質(HDL)産生を高める作用がある。
- ビタミンB2は、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害の緩和を目的として用いられる。
- 大豆油不鹸化物は、腸管でコレステロールの吸収を抑える作用がある。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問079】
貧血及び貧血用薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
- 貧血の症状がみられる以前から予防的に貧血用薬を服用することは、適当である。
- 鉄分の摂取不足が生じると、初期に血清鉄やヘモグロビン量が減少し、ただちに貧血の症状が現れる。
- マンガンは、赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で、硫酸マンガンが配合されている。
- 貧血用薬を服用する前後30分にタンニン酸を含む飲食物を摂取すると、タンニン酸と反応して鉄の吸収が促進される。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問080】
以下の記述にあてはまる内用痔疾用薬の漢方処方製剤として、最も適切なものを下から一つ選びなさい。
体力中等度以下で冷え症で、出血傾向があり胃腸障害のないものの痔出血、貧血、月経異常・不正出血、皮下出血に適すとされるが、胃腸が弱く下痢しやすい人では、胃部不快感、腹痛、下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
- 竜胆瀉肝湯
- 八味地黄丸
- 乙字湯
- 芎帰膠艾湯
※登録販売者 令和3年出題地域試験問題より引用
正解は4番です