1. 脳の血管は末梢組織に比べて物質の透過に関する選択性が低いので、血液中から脳の組織へ移行できる物質の種類は多い。
2. 延髄には、心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢等がある。
3. 体性神経系は、交感神経系と副交感神経系からなる。

1. 循環血液中に移行した医薬品の有効成分は、血流によって体内各部の器官や組織へ運ばれて作用する。
2. 全身作用を目的とする医薬品は、使用後の一定時間、その有効成分の血中濃度推移が、有効域（治療濃度域ともいう。）となるよう使用量や使用間隔が定められている。
3. 一度に多量の医薬品を摂取したり、十分な間隔を開けずに追加摂取して血中濃度を高くしても、ある濃度以上で薬効は頭打ちになり、むしろ有害な作用（毒性）が現れやすくなる。

1. 肝臓の機能が低下した人では、正常な人に比べて循環血液中に医薬品の成分がより多く到達することとなり、効き目が強すぎたり、副作用を生じやすくなることがある。
2. 循環血液中に移行した医薬品の成分は、未変化体またはその代謝物が膵臓で濾過され、大部分は尿中に排泄される。
3. 消化管で吸収された医薬品の成分は、消化管の毛細血管から血液中に移行する。

1. トローチは、口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する剤型であり、水なしでも服用である。
2. シロップ剤は、小児等にも服用しやすくなるため、白糖等の糖類を混ぜた液状の内用剤である。
3. 軟膏剤は、有効成分が適用部位に止まりやすいことが特長で、一般的に適用部位を水から遮断する場合に用いることが多い外用剤である。

1. 医薬品の成分に対する遅延型の過敏反応（アレルギー）である。
2. 以前に、その医薬品の使用によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人では、起きるリスクが高いとされている。
3. 発症すると急速に症状が進行してチアノーゼや呼吸困難等を生じ、適切な対応が遅れれば致命的な転帰をたどるおそれがある。

1. 肝機能障害は、自覚症状がみられないことが多く、健康診断等の血液検査（肝機能検査値の悪化）で初めて判明する場合もある。
2. 医薬品の使用が原因で血液中の白血球（好中球）が減少し、病気等に対する抵抗力が弱くなり、突然の高熱、悪寒、喉の痛み、口内炎、倦怠感等の症状を生じることがある。
3. 偽アルドステロン症とは、体内にカリウムと水が貯留し、体からナトリウムが失われたことに伴う症状である。

1. 消化性潰瘍は、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐き気、胃痛、空腹時にみぞおちが痛くなる、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状がある。
2. 一般用医薬品では、安全性が高いため長期連用しても消化性潰瘍を生じることはない。
3. 医薬品の作用によって腸管運動が麻痺して、イレウス様症状（腸閉塞様症状）が現れることがある。

1. 間質性肺炎は、悪化すると肺線維症（肺が線維化を起こして硬くなってしまう状態）となる場合がある。
2. 間質性肺炎の症状は、かぜ、気管支炎等の症状との区別が容易である。
3. 喘息は、内服薬だけでなく外用薬でも誘発されることがある。
4. 医薬品の副作用による喘息は、重症化することはない。

1. 副交感神経系を抑制する作用のある成分が配合された医薬品の使用によって、尿意があるのに尿が全く出なくなったり（尿閉）、下腹が膨れて激しい痛みを起こしたりすることがある。
2. 排尿困難や尿閉といった症状は、前立腺肥大等の基礎疾患がない場合にも現れ、男性に限らず女性においても報告されている。
3. 眼球内の角膜と水晶体の間を満たしている房水が排出されにくくなると、眼圧が高くなって視覚障害を生じる。

医薬品の使用が原因の発疹・発赤等の皮膚症状を薬疹といい、重篤な症状への移行を防止するため、まずは（ a ）必要が
ある。また、特に目や口腔粘膜の異常が見られる場合や（ b ）を伴う場合には、（ c ）、中毒性表皮壊死症（TEN）等の
重症型薬疹へ急速に進行することがある。