医薬品の適正使用と安全対策【問111~120】
登録販売者の試験問題について、香川,愛媛,高知は出題内容が共通です(徳島県は令和元年度より関西広域連合の出題内容と共通となりました)。
【問111】
甲状腺機能亢進症の診断を受けた人を対象とした使用上の注意に関する次の記述について、( )に入れるべき字句の正しい組合せを下欄から選びなさい。なお、2つの( a )内には同じ字句が入ります。
甲状腺機能亢進症の主症状は、( a )の緊張等によってもたらされている。( a )を興奮させる ( b )を主成分とする一般用医薬品の添付文書の「使用上の注意」の項には、甲状腺機能亢進症(甲状腺機能障害)の診断を受けた人は( c )と記載されている。
a | b | c | |
1 | 交感神経系 | フェニレフリン塩酸塩 | 相談すること |
2 | 交感神経系 | フェニレフリン塩酸塩 | 使用しないこと |
3 | 交感神経系 | パパベリン | 使用しないこと |
4 | 副交感神経系 | フェニレフリン塩酸塩 | 相談すること |
5 | 副交感神経系 | パパベリン | 使用しないこと |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問112】
一般用医薬品の添付文書の使用上の注意及びその理由 に関する記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- テオフィリンが配合された鎮咳去痰薬は、乳児に神経過敏を起こすおそれがあるため、「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」とされている。
- ビスマスを成分に含む止瀉薬は、海外において、長期連用した場合にアルミニウム脳症を生じたとの報告があることから、「1週間以上継続して服用しないこと」とされている。
- フェルビナクが配合された外用鎮痛消炎薬は、喘息発作を誘発するおそれがあるため、「ぜんそくを起こしたことがある人は使用しないこと」とされている。
- 鼻炎用点鼻薬は、二次充血、鼻づまり等を生じるおそれがあるため、「長期連用しないこと」とされている。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 正 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問113】
一般用医薬品の添付文書の「使用上の注意」の項に、「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」と記載されている医薬品成分について、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。
- アミノフィリン水和物
- スコポラミン臭化水素酸塩水和物
- ジヒドロコデインリン酸塩
- マオウ
1(a、b)2(a、d) 3(b、c) 4(c、d)
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問114】
医薬品成分等と、それらの安全性情報として注意喚起された重篤な副作用に関する組合せの正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
(医薬品成分等) | (重篤な副作用) | |
a | カゼイン又はその塩類含有製剤 | 牛乳アレルギー |
b | 柴朴湯 | 膀胱炎様症状 |
c | タンナルビン(タンニン酸アルブミン) | アナフィラキシー様症状 |
d | クレオソート・アセンヤク末・オオバク末・ カンゾウ末・チンピ末配合剤 |
腎機能障害 |
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
4 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問115】
医薬品の適正使用・安全対策についての情報発信に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 「緊急安全性情報(イエローレター)」は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品について緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成され、1か月以内に情報伝達されるものである。
- 「安全性速報(ブルーレター)」は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品について一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起や適正使用のための対応の注意喚起が必要な状況にある場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて 作成され、1か月以内に情報伝達されるものである。
- 「医薬品・医療機器等安全性情報」は、医薬品・医療機器等による重要な副作用、不具合等に関する情報を厚生労働省がとりまとめ、広く一般の生活者向けに情報提供されている。
- 「医薬品医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビ)」とは、医薬品・医療機器の安全性に関する特に重要な情報が発出されたときに、その情報を総合機構が電子メールによりタイムリーに配信するサービスであり、一般の生活者向けの添付文書に比べ、高度で専門的な内容であることから医薬関係者を対象としてお り、一般の生活者は利用できない。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
2 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問116】
副作用等の報告制度に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 製造販売業等には、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、その副作用等によるものと疑われる健康被害の発生、その使用によるものと疑われる感染症の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに厚生労働大臣に報告することが義務付けられている。
- 薬局開設者、医療施設の開設者、医薬品の販売業者又は医師、歯科医師、薬剤師その他の医薬関係者においては、製造販売業者等が行う情報収集に協力するよう努めなければならない。
- 医薬品の副作用等報告では、医薬品等によるものと疑われる、身体の変調・不調、日常生活 に支障を来す程度の健康被害(死亡を含む。)が報告対象であるが、因果関係が明確でない場合は報告の対象とならない。
- 1967 年3月に「医薬品副作用モニター制度」としてスタートした医薬関係者からの副作用等の報告制度は、幾度かの制度の見直しを経て拡充され、 2002年の薬事法改正により、医師や薬剤師等の医薬関係者に副作用等の報告を義務付
け、副作用等に関する情報の収集体制が強化されてきたが、本制度は医療用医
薬品を対象としているため、登録販売者は副作用等の報告を行う医薬関係者と
して位置づけられていない。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問117】
医薬品副作用 被害 救済制度に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 医薬品を適正に使用したかどうかにかかわらず、副作用による一定の健康被害が生じた場合に、医療費等の各種給付を行うものである。
- 給付の種類としては、医療費、医療手当、障害年金、障害児養育年金、遺族年金、遺族一時金及び葬祭料があり、製薬企業の社会的責任に基づく公的制度として開始されたことから、請求期限は無期限となっている。
- 救済給付業務に必要な費用のうち、給付費については、製造販売業者から年度ごとに納付される拠出金が充てられている。
- 製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合や、無承認無許可医薬品(いわゆる健康食品として販売されたもののほか、個人輸入により入手された医薬品を含む。)の使用による健康被害について、救済給付し た場合は、被害者への給付金相当額を国が加害企業へ求償する。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問118】
医薬品副作用被害救済制度における給付 に関する次の記述について、 誤っているもの を1つ選びなさい。
- 医療費は、医薬品の副作用による疾病の治療に要した費用を実費補償するものである。
- 障害年金は、医薬品の副作用により一定程度の障害の状態にある18歳以上の人の生活補償等を目的として給付されるものである。
- 遺族年金は、医薬品の副作用により死亡した人が、生計維持者であるなしにかかわらず、その遺族の生活の立て直し等を目的として給付されるものである。
- 葬祭料は、医薬品の副作用により死亡した人の葬祭を行うことに伴う出費に着目して給付されるものである。
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問119】
医薬品の安全対策に関する次の記述について、( )に入れるべき正しい字句を下欄から1つ選びなさい。
医薬品の安全性に関する問題を世界共通のものとして取り上げる気運が高まる契機となったのは、1961 年の( )であり、1968 年以降、世界保健機関(WHO)加盟各国を中心に、各国自らが医薬品の副作用情報を収集評価する体制(WHO国際医薬品モニタリング制度)を確立することにつながった。日本においても、現在、医薬品の市販後の安全対策として、副作用等の情報を収集する制度、収集された安全性情報を評価し適切な措置を講じる体制が整備されているところである。
- クロイツフェルト・ヤコブ病訴訟(CJD訴訟)
- サリドマイド薬害事件
- スモン事件
- 薬害エイズ事件
- ソリブジン事件
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問120】
医薬品PLセンターに関する次の記述について、( )に入れるべき字句の正しい組合せを下欄から選びなさい。
医薬品PLセンターは、平成7年7月の製造物責任法(PL法)の施行と同時に( a )により開設された。消費者が、医薬品又は医薬部外品に関する苦情について、製造販売元の企業と交渉するに当たって、( b )で申立ての相談を受け付け、交渉の仲介や調整・
あっせんを行い、( c )迅速な解決に導くことを目的としている 。
a | b | c | |
1 | 日本製薬団体連合会 | 公平・中立な立場 | 裁判による |
2 | 都道府県消費生活センター | 消費者の立場 | 裁判による |
3 | 日本製薬団体連合会 | 消費者の立場 | 裁判によらずに |
4 | 都道府県消費生活センター | 公平・中立な立場 | 裁判によらずに |
5 | 日本製薬団体連合会 | 公平・中立な立場 | 裁判によらずに |
※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用
正解は5番です