登録販売者:過去問[香川,愛媛,高知共通]令和2-7

人体の働きと医薬品【問061~070】

登録販売者の試験問題について、香川,愛媛,高知は出題内容が共通です(徳島県は令和元年度より関西広域連合の出題内容と共通となりました)。

【問061】

消化器系に関する次の記述について、 誤っているもの を1つ選びなさい。

  1. 消化には、消化腺から分泌される消化液に含まれる消化酵素の作用によって飲食物を分解する化学的消化と、口腔における咀嚼や、消化管の運動などによって消化管の内容物を細かくして消化液と混和する機械的消化がある。
  2. 歯の齲蝕とは、口腔内の常在細菌が脂質から産生する酸によって歯が脱灰されることで起こる歯の欠損のことであり、象牙質に達すると、神経が刺激されて、歯がしみたり痛みを感じるようになる。
  3. 胃腺 からは 、胃酸のほか、ペプシノーゲンなどが分泌されて おり、また、胃の粘膜表皮を覆う細胞からは、小腸におけるビタミンB12の吸収において重要な役割を果たす 成分が含まれた胃粘液が 分泌されている。
  4. 肛門周囲は肛門括約筋で囲まれているため、排便を意識的に調節することができ、また、直腸粘膜と皮膚の境目になる部分には歯状線と呼ばれるギザギザの線がある。

※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は2番です

【問062】

小腸に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

  1. 全長6~7mの管状の臓器で、十二指腸、回腸の2部分に分かれる。
  2. 回腸で分泌される腸液(粘液)に、腸管粘膜上の消化酵素が加わり、消化液として働く。
  3. 腸管粘膜上の消化酵素として、半消化されたタンパク質をアミノ酸まで分解するエレプシン、炭水化物を単糖類まで 分解するラクターゼ、マルターゼ等がある。
  4. 十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛(柔突起ともいう)に覆われてビロード状になっており、絨毛を構成する細胞の表面には、さらに微絨毛が密生して吸収効率を高めている。
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※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は4番です

【問063】

大腸に関する次の記述について、 誤っているもの を1つ選びなさい。

  1. 大腸は、盲腸、虫垂、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸からなる管状の臓器で、内壁粘膜に絨毛がない。
  2. 大腸の粘膜上皮細胞は、腸内細菌が食物繊維(難消化性多糖類)を発酵分解して生じる栄養分を、その活動に利用しており、大腸が正常に働くには、腸内細菌の存在が重要である。
  3. 大腸の腸内細菌は、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンK等の物質も産生しており、また、腸内細菌による発酵で、糞便の臭気の元となる物質や メタン、二酸化炭素等のガスが生成される。
  4. 通常、糞便の成分の大半は腸内細菌の 死骸で、そのほか、水分( 15~20やはがれ落ちた腸壁上皮細胞の残骸( 10~15 %)が含まれ、食物の残滓は約5%に過ぎない。

※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は4番です

【問064】

膵臓に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

  1. 膵臓は、胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を十二指腸へ分泌する。
  2. 膵液は弱アルカリ性で、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要である。
  3. 膵液は、消化酵素の前駆体タンパクであり消化管内で活性体であるトリプシンに変換されるトリプシノーゲンのほか、デンプンを分解するアミラーゼ(膵液アミラーゼ)、脂質を分解するリパーゼなど、多くの消化酵素を含んでいる。
  4. 膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)等を血液中に分泌する内分泌腺でもある。
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※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は5番です

【問065】

胆嚢及び肝臓に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

  1. 胆汁に含まれるビリルビン(胆汁色素)は、赤血球中のヘモグロビンが分解されて生じた老廃物で、腸管内に排出されたビリルビンは、腸管内に生息する常在細菌によって代謝されて、糞便を茶褐色にする色素となる。
  2. 肝臓 は、 ブドウ糖から合成した高分子多糖であるグリコーゲンを蓄え 、また、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等のほか、ビタミンB6やB 12 等の水溶性ビタミンも貯蔵してい る。
  3. 肝臓では、消化管等から吸収された、又は体内で生成した、滞留すると生体に有害な物質を、肝細胞内の酵素系の働きで代謝して無毒化し、又は体外に排出さ れやすい形にするが、まれに物質によっては、代謝を受けて生体に有害な(発癌性等)物質となるものもある。
  4. 肝臓は、胆汁酸やホルモンなどの生合成の出発物質となるコレステロール、フィブリノゲン等の血液凝固因子、アルブミン、トリプトファンやリジン等の必須アミノ酸 を生合成することができる。
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※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は5番です

【問066】

呼吸器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

  1. 呼吸器系は、呼吸を行うための器官系で、鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支、肺からなり、鼻腔から気管支までの呼気及び吸気の通り道を気道といい、そのうち、咽頭・喉頭までの部分を上気道、気管から気管支、肺までの部分を下気道という。
  2. 咽頭の後壁には、リンパ組織が集まってできている扁桃があり、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。
  3. 喉頭の 大部分と気管から気管支までの粘膜は絨毛で覆われており、吸い込まれた 粉塵、細菌等の異物は、気道粘膜から分泌される粘液にからめ取られ、絨毛運動による粘液層の連続した流れによって気道内部から咽頭へ向けて排出され、唾液とともに嚥下される。
  4. 肺胞の壁は非常に薄くできていて、周囲を毛細血管が網の ように取り囲んでおり、粘液層によって保護された球状 となっている。
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※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は2番です

【問067】

心臓及び血管系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

  1. 血液が血管中を流れる方向は一定しており、心臓から拍出された血液を送る血管を動脈、心臓へ戻る血液を送る血管を静脈というが、いずれも血管壁が収縮すると血管は細くなり、弛緩すると拡張し、心拍数と同様に自律神経系によって制御される。
  2. 循環器系は、心臓、血管系、 血液、 脾臓、リンパ系からなり、血管系が心臓を中心とする開放循環系であるのに対して、リンパ系は末端がリンパ毛細管となった閉鎖循環系である。
  3. 動脈の多くは体の深部を通っているが、頚部、手首、肘の内側等では皮膚表面近くを通るため、心拍に合わせて脈をふれることができ、通常、上腕部の動脈で測定される血管壁にかかる圧力のうち、心臓が収縮したときの血圧を最大血圧、心臓が弛緩したときの血圧を最小血圧という。
  4. 消化管壁を通っている毛細血管の大部分は、門脈と呼ばれる血管に集まって肝臓に 入るため、消化管で吸収された物質の 多くは、代謝や解毒を受けた後に血流に乗って全身を循環する仕組みとなっている。
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※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は2番です

【問068】

血液に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

  1. アルブミンは、血液の浸透圧を保持する働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくする。
  2. 貧血は、その原因によりビタミン欠乏性貧血や鉄欠乏性貧血などに分類される。
  3. 白血球のうち好中球は最も数が少なく、白血球の約5%であるが、血管壁を通り抜けて組織の中に入り込むことができ、感染が起きた組織に遊走して集まり、細菌やウイルス等を食作用によって取り込んで分解する。
  4. 血管の損傷部位では、血小板から放出される酵素によって血液を凝固させる一連の反応が起こり、血漿タンパク質の一種であるフィブリノゲンが傷口で重合して線維状のフィブリンとなる。
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※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は3番です

【問069】

泌尿器系に 関する次の記述 の 正誤について、 正しい組合せ を下欄から選びなさい 。

  1. 腎臓には、心臓から拍出される血液の約 90 %が流れており、血液中の老廃物の除去のほか、水分及び電解質(特にナトリウム)の排出調節を行っている。
  2. 腎臓には骨髄における赤血球の産生を促進するホルモンを分泌する内分泌腺としての機能があるほか、食品から摂取あるいは体内で生合成されたビタミンDを、骨の形成や維持の作用を発揮する活性型ビタミンDに転換する機能を有する。
  3. 副腎髄質では、自律神経系に作用するアドレナリンとノルアドレナリンが産生・分泌される。
  4. 副腎皮質ホルモンの 1 つであるアルドステロンは、体内に塩分と水を貯留し、カリウムの排泄を促す作用により電解質と水分の排出調節の役割を担っている。
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※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は5番です

【問070】

骨格系及び筋組織に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

  1. 骨は体の器官のうち最も硬い組織の一つであるが、成長が停止した後も一生を通じて破壊と修復が行われている。
  2. 骨の関節面は弾力性に富む柔らかな軟骨層に覆われ、これが衝撃を和らげ、関節の動きを滑らかにしている。
  3. 平滑筋は、消化管壁、血管壁、膀胱等に分布し、その筋線維を顕微鏡で観察すると、横縞模様(横紋)が見えるので横紋筋とも呼ばれ、比較的弱い力で持続的に収縮する特徴がある。
  4. 筋組織は神経からの指令によって収縮するが、随意筋は体性神経系(運動神経)で支配されているのに対して、不随意筋は自律神経系に支配されている。
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※登録販売者 令和2年出題地域試験問題より引用

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正解は2番です