主な医薬品とその作用【問061~070】
登録販売者の試験問題について、茨城,栃木,群馬,山梨,新潟,長野は出題内容が共通です。
【問061】
次の表は、あるかぜ薬に含まれている成分の一覧である。
<9錠中>
クレマスチンフマル酸塩 ― 1.34mg
ベラドンナ総アルカロイド ― 0.3mg
ブロムヘキシン塩酸塩 ― 12mg
トラネキサム酸 ― 420mg
アセトアミノフェン ― 900mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 ― 60mg
ジヒドロコデインリン酸塩 ― 24mg
無水カフェイン ― 60mg
ベンフォチアミン(ビタミンB1 誘導体) ― 24mg
このかぜ薬に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- クレマスチンフマル酸塩は、発熱を鎮め、痛みを和らげる目的で配合されている。
- ベラドンナ総アルカロイドは、抗コリン作用によって鼻汁分泌を抑えることを目的として配合されている。
- ブロムヘキシン塩酸塩は、鼻粘膜や喉の炎症による腫れを和らげることを目的として配合されている。
- トラネキサム酸は、炎症の発生を抑え、腫れを和らげることを目的として配合されているが、凝固
した血液を溶解されにくくする働きもある。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(a,d)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問062】
漢方処方製剤に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 葛根湯は、体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、
肩こり、筋肉痛、手や肩の痛みに適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸の弱い人、
発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。 - 小柴胡湯は、インターフェロン製剤で治療を受けている人では、間質性肺炎の副作用が現れるおそれが高まる。
- 桂枝湯は、体力虚弱で、汗が出るもののかぜの初期に適すとされる。
- 小青竜湯は、体力中等度またはやや虚弱で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水が出るものの気管支炎、
気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、
体の弱い人)、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 正 | 正 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問063】
次の表は、ある解熱鎮痛薬に含まれている成分の一覧である。
<1錠中>
エテンザミド ― 200mg
アセトアミノフェン ― 80mg
アリルイソプロピルアセチル尿素 ― 30mg
無水カフェイン ― 40mg
この解熱鎮痛薬に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- エテンザミドは、痛みの発生を抑える働きが作用の中心となっている他の解熱鎮痛成分に比べ、
痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強い。 - アセトアミノフェンが配合された坐薬と内服薬とは影響し合わないので、アセトアミノフェンが
配合された坐薬を併用してもよい。 - アリルイソプロピルアセチル尿素は、反復して摂取すると依存を生じることが知られており、本来の
目的から逸脱した使用(乱用)がなされることがある。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 正 | 正 |
4 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問064】
解熱鎮痛薬及び解熱鎮痛薬に含まれる成分に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- アスピリン喘息は、アスピリン特有の副作用であり、他の解熱鎮痛成分では発現しない。
- イブプロフェンは、胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎またはクローン氏病の既往歴がある人において、
それら疾患の再発を招くおそれがある。 - サリチルアミドは、インフルエンザにかかっている15 歳未満の小児に対しては使用を避ける必要がある。
- 現在では、サザピリンが一般用医薬品で唯一のピリン系解熱鎮痛成分となっている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問065】
眠気を促す薬に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 一般用医薬品の酸棗仁湯は、症状の原因となる体質の改善を主眼としているため、症状の改善がみられなくても1ヶ月継続して服用する必要がある。
- 妊娠中にしばしば生じる睡眠障害は、抗ヒスタミン成分を主薬とする睡眠改善薬の適用対象である。
- 抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬は、慢性的に不眠症状がある人や、医療機関において
不眠症の診断を受けている人を対象とするものではない。 - 加味帰脾湯は、体力中等度以下で、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴うものの貧血、不眠症、精神不安、神経症に適すとされる。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(a,d)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問066】
カフェインに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 摂取されたカフェインは乳汁中へ移行しないため、授乳中の女性はカフェインの摂取量に注意する必要はない。
- 一般用医薬品の眠気防止薬におけるカフェインの1回摂取量は、カフェインとして500mg、1日摂取量
は1500mgが上限とされている。 - 胃液の分泌を減少させる作用があるため、胃腸障害(食欲不振、悪心・嘔吐)が現れることがある。
- 脳に軽い興奮状態を引き起こし、一時的に眠気や倦怠感を抑える効果がある。
- 腎臓におけるナトリウムイオンの再吸収促進作用があり、尿量の減少をもたらす。
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問067】
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)に含まれる成分に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- スコポラミン臭化水素酸塩は、乗物酔い防止に古くから用いられている抗コリン成分で、消化管から
よく吸収され、他の抗コリン成分と比べて脳内に移行しにくい。 - ジフェニドール塩酸塩は、内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)の調節作用のほか、内耳への血流を改善する作用を示す。
- プロメタジンテオクル酸塩は、15 歳未満の小児では使用を避ける必要がある。
- メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが早く持続時間が短い。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問068】
小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)に関する次の記述の正誤
について、正しい組み合わせはどれか。
- 小児鎮静薬は、夜泣き、ひきつけ、疳の虫等の症状を鎮めるほか、小児における虚弱体質、消化不良
などの改善を目的とする医薬品である。 - 漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていないため、生後1ヶ月の乳児に使用しても問題はない。
- 主な漢方処方製剤としては、桂枝加竜骨牡蛎湯、抑肝散、小建中湯がある。
- ジンコウは、ウシ科のサイカレイヨウ等の角を基原とする生薬で、緊張や興奮を鎮める作用等を期待して用いられる。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問069】
マオウに関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 気管支拡張のほか、発汗促進、尿量増加(利尿)の作用も期待される。
- 心臓病、高血圧、糖尿病または甲状腺機能障害の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがある。
- 中枢神経系に対する作用が他の気管支拡張成分に比べ弱く、依存性がない。
- 副作用として、排尿困難が現れることがある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 正 | 正 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問070】
次の表は、ある鎮咳去痰薬に含まれている成分の一覧である。
<12錠中>
L-カルボシステイン ― 750mg
ジヒドロコデインリン酸塩 ― 30mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 ― 75mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩 ― 12mg
この鎮咳去痰薬を販売するにあたって確認すべき事項の説明として、正しいものの組み合わせはどれか。
- アドレナリン作動成分であるdl-メチルエフェドリン塩酸塩が含まれているので、使用者が心臓病、
高血圧、糖尿病または甲状腺機能障害の診断を受けていないか確認する。 - 中枢神経系を興奮させる作用を示すL-カルボシステインが含まれており、てんかんの診断を受けた
人では、症状の悪化を招くおそれがあるため、使用者がてんかんの診断を受けていないか確認する。 - 痰の切れを良くする作用を示すクロルフェニラミンマレイン酸塩が含まれているが、フィブリノゲン
やフィブリンを分解する作用もあるため、使用者が血液凝固異常のある人でないか確認する。 - 麻薬性鎮咳成分であるジヒドロコデインリン酸塩が含まれており、薬物依存につながるおそれが
あるため、長期連用や大量摂取をしていないか確認する。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成27年出題地域試験問題より引用
正解は2番です