主な医薬品とその作用【問081~090】
【問081】
次の記述は痔疾用薬の配合成分の効能効果に関するものである。これらの効能効果を持つ痔疾用薬の成分の分類名について、正しい組み合わせはどれか。
- リドカイン、塩酸プロカインは、皮膚や粘膜などの局所に適用されると、周辺の知覚神経に作用して刺激の伝達を可逆的に遮断することで、痛み・痒みを和らげることを目的に使う。
- 酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸プレドニゾロンは、肛門部の炎症や痒みを和らげる目的に使う。
- アラントイン、アルクロキサは、肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して使う。
- 塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウムは、局所の感染を防止することを目的に使う。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 抗炎症成分 | 鎮痒成分 | 組織修復成分 | 局所麻酔成分 |
2 | 局所麻酔成分 | 鎮痒成分 | 止血成分 | 殺菌消毒成分 |
3 | 殺菌消毒成分 | 抗炎症成分 | 止血成分 | 鎮痒成分 |
4 | 局所麻酔成分 | 抗炎症成分 | 組織修復成分 | 殺菌消毒成分 |
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問082】
次の泌尿器用薬の成分のうち、経口的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示し、尿路の殺菌消毒効果を有している成分として、正しいものはどれか。
- カゴソウ
- ウワウルシ
- ブクリョウ
- モクツウ
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問083】
婦人薬の適用対象となる体質・症状に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 血の道症とは、臓器・組織の形態的異常がなく、抑鬱や寝つきが悪くなる、神経質、集中力の低下等の精神神経症状が現れる病態を指す。
- 月経不順は、卵巣機能の不全による場合もあるが、過度のストレスや、不適切なダイエット等による栄養摂取の偏りによって起こることがある。
- 月経の約10~3日前に現れ、月経開始と共に消失する腹部膨満感や頭痛などの身体症状や抑鬱などの精神症状を主体とするものを、月経前症候群という。
- 妊娠可能な期間が終了する閉経の前後には更年期があり、その時期は体内の女性ホルモンの量がまったく変わらない。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問084】
女性の月経や更年期障害に伴う諸症状の緩和に用いられる漢方処方製剤に関する次の記述について、最も適切なものはどれか。
虚弱体質で肩がこり、疲れやすく、精神不安等の精神神経症状、ときに便秘の傾向のある女性における冷え性、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症に適すとされる。胃腸の弱い人では悪心(吐き気)、下痢等の副作用が現れやすいため不向きとされる。
- 桂枝茯苓丸
- 葛根湯加川芎辛夷
- 加味逍遙散
- 十味敗毒湯
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問085】
次の記述のうち、抗ヒスタミン成分であるジフェンヒドラミンを含むアレルギー用薬を使用する際に注意すべきことの正誤として、正しい組み合わせはどれか。
- 抗コリン作用も示すため、排尿困難、口渇、便秘の副作用が現れることがある。
- ジフェンヒドラミンの一部が乳汁に移行して、乳児に昏睡を生じるおそれがあるので、母乳を与える女性は使用を避けるか、使用する際には授乳を避ける。
- ヒスタミンの働きが抑制されて、眠気が促されるため、乗り物又は機械類の運転操作を避ける。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 |
2 | 正 | 正 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問086】
次の点鼻薬に使用される成分のうち、交感神経系を刺激して血管を収縮させることで、鼻粘膜の充血や腫れを和らげる目的のものはどれ
- リドカイン
- クロモグリク酸ナトリウム
- グリチルリチン酸ニカリウム
- 塩酸ナファゾリン
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問087】
点眼薬について、正しいものの組み合わせはどれか。
- 点眼薬は、通常、無菌的に製造されている。
- 一度に5~6滴点眼した方が効果的である。
- 点眼後は、目頭を軽く押さえると効果的である。
- 別の人が使用している点眼薬を共用しても問題ない。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問088】
点眼薬に使用されることがあるメチル硫酸ネオスチグミンの配合目的として、正しいものはどれか。
- 目の調節機能を改善する。
- 炎症を抑える。
- 結膜、角膜の乾燥を防ぐ。
- 目の痒みを抑える。
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問089】
外皮用薬としての殺菌消毒薬に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- アクリノールは、黄色の色素で一般細菌類の一部(連鎖球菌、黄色ブドウ球菌などの化膿菌)に対する殺菌消毒作用を示すが、真菌、結核菌、ウイルスに対しては効果がない。比較的刺激性が低く、創傷患部にしみにくいが、衣服等に付着すると黄色く着色し、脱色しにくくなることがある。
- 塩化ベンザルコニウムは、石鹸との混合によって殺菌消毒効果が低下するので、石鹸で洗浄した後に使用する場合には、石鹸を十分に洗い流す必要がある。
- ヨウ素及びヨウ化カリウムをエタノールに溶解させたヨードチンキは、皮膚刺激性が弱く、粘膜(口唇等)や目の周りの部位にも使用できる。
- オキシドールの殺菌作用は、過酸化水素の分解に伴って発生する活性酸素による酸化及び発生する酸素による泡立ちによる物理的な洗浄効果であるため、作用の持続性があり、組織への浸透性も高い。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問090】
外皮用剤に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- イオウは角質層のケラチンを変質させて角質軟化作用を示すが、にきび用薬には使用されない。
- にきびに使用するサルファ剤は、細菌のDNA合成を阻害することによる抗菌作用を示す。
- うおのめやたこに使用するサリチル酸は、角質成分を溶解することにより角質軟化作用を示す。
- 白色ワセリンは、角質層の水分保持量を高め、皮膚の乾燥を改善することを目的として用いられる。
No | a | b | c | d |
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1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成20年出題地域試験問題より引用
正解は4番です