人体の働きと医薬品【問071~080】
登録販売者の試験問題について、愛知,三重,静岡,岐阜,石川,富山は出題内容が共通です。
【問071】
交感神経系及び副交感神経系に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 概ね、交感神経系は体が食事や休憩等の安息状態となるように働き、副交感神経系は体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働く。
- 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンであり、副交感神経の節後線
維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンである。 - 交感神経系と副交感神経系は、互いに拮抗して働き、一方が活発になっているときには他方は活動を
抑制して、効果を及ぼす各臓器・器官(効果器)を制御している。 - 気管及び気管支は、交感神経系が活発になると収縮し、副交感神経系が活発になると拡張する。
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問072】
薬の代謝、排泄に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 循環血液中に存在する有効成分の多くは、腎機能が低下した人では、正常の人よりも有効成分の尿中
への排泄が遅れるため、血中濃度が下がりやすい。 - 最近の研究により、小腸などの消化管粘膜や腎臓にも、かなり強い代謝活性があることが明らかにされている。
- 循環血液中に移行した有効成分は、主として肥満細胞の薬物代謝酵素の働きによって代謝を受ける。
- 循環血液中に移行した多くの有効成分は、血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、
代謝や分布が制限されるため、血中濃度の低下は徐々に起こる。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問073】
薬の吸収に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 消化管での吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用によって影響を受ける。
- 一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品の成分を取り込むのではなく、濃度が高い方
から低い方へ受動的に拡散していく現象である。 - 内服薬である錠剤、カプセル剤は腸で有効成分が溶出するものが大部分である。
- 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合は、浸透する量は皮膚の状態、傷の有
無やその程度などによって影響を受ける。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問074】
皮膚粘膜眼症候群に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が、全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態である。
- 原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いが、1ヶ月以上経ってから起こることもある。
- 発症の可能性がある医薬品の種類は多いが、発症機序の詳細が明確になっているため、発症の予測が容易である。
- ライエル症候群とも呼ばれる。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問075】
医薬品の剤形に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- クリーム剤と軟膏剤では、一般的に、適用する部位の状態に応じて、適用部位を水から遮断したい
場合にはクリーム剤を用い、患部が乾燥していたり患部を水で洗い流したい場合等には軟膏剤を用いることが多い。 - シロップ剤は、粘りがあって容器に残りやすいので、残った部分を水ですすいで、すすぎ液も飲むなどの工夫が必要である。
- チュアブル錠は、口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する剤形であり、水なしでも服用できる。
- 錠剤は、内服用医薬品の剤形として最も広く用いられているが、一定の大きさがある固形製剤であるため、高齢者、乳幼児等の場合、飲み込みにくいことがある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問076】
全身的に現れる医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- ショック(アナフィラキシー)は、医薬品成分に対する遅延型のアレルギー反応である。
- 黄疸は、グロブリンが胆汁中へ排出されず血液中に滞留することにより生じる。
- 医薬品の使用が原因で血液中の血小板が減少し、鼻血、歯ぐきからの出血、手足の
青あざ(紫斑)や口腔粘膜の血腫等の内出血等の症状が現れることがある。 - 偽アルドステロン症は、医薬品と食品との相互作用で起きることがある。
- 1.(a,b)
- 2.(b,c)
- 3.(c,d)
- 4.(a,d)
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問077】
精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 医薬品の副作用による精神神経症状には、不眠、不安、震え(振戦)、興奮、眠気、うつ等がある。
- 精神神経症状は、医薬品の大量服用や長期連用、乳幼児への適用外の使用等の不適正な使用がなされた場合に限り発生する。
- 無菌性髄膜炎は、過去に軽度の症状を経験した人の場合、再度、同じ医薬品を使用することにより再発し、急激に症状が進行する場合がある。
- 無菌性髄膜炎は、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で発症リスクが高い。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問078】
皮膚に現れる医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 接触皮膚炎は、原因となる医薬品と接触してから発症するまでの時間は様々であるが、医薬品が触れ
た皮膚の部分にのみ生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしているのが特徴である。 - 光線過敏症は、医薬品が触れた部分だけでなく、全身へ広がって重篤化する場合がある。
- 光線過敏症は、貼付剤では、それを剥がしてしまえば発症することはない。
- 薬疹は、医薬品の使用後1~2週間で起きることが多く、長期使用後に現れることはない。
- 1.(a,b)
- 2.(b,c)
- 3.(c,d)
- 4.(a,d)
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問079】
呼吸器系に現れる医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 間質性肺炎を発症すると、肺胞と毛細血管の間のガス交換効率が低下して血液に酸素を十分取り込むことができず、体内は低酸素状態となる。
- 間質性肺炎の症状は、かぜや気管支炎の症状と簡単に区別できる。
- 間質性肺炎は、息切れ・息苦しさ等の呼吸困難、空咳(痰の出ない咳)、発熱等の症状を呈し、医薬品
の使用開始から1~2週間程度で起きることが多い。 - 喘息は、坐薬や外用薬では誘発されない。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問080】
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 腸内容物の通過が阻害された状態を消化性潰瘍という。
- 消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状(動悸や息切れ等)の検査時や突然の吐血・下血によって発見されることもある。
- イレウス様症状が悪化すると、腸内容物の逆流による嘔吐が原因で脱水症状を呈する可能性がある。
- 消化器に対する医薬品の副作用によって、吐きけ・嘔吐、食欲不振、腹部(胃部)不快感、腹部(胃部)膨満感、腹痛、
口内炎、口腔内の荒れや刺激感などを生じることがある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成28年出題地域試験問題より引用
正解は5番です