主な医薬品とその作用【問041~050】
【問041】
殺虫剤に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下欄から選びなさい。
有機リン系殺虫剤の殺虫作用は、( a )を分解する酵素と不可逆的に結合してその働きを阻害することによるもので、ほ乳類や鳥類では速やかに分解されて排泄されるため毒性は比較的低い。ただし、誤って飲み込んでしまった場合には、神経の異常な興奮が起こり、( b )、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が現れるおそれがある。これらの症状が見られたときは、直ちに医師の診断を受ける必要がある。
有機リン系殺虫成分として、( c )などがある。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | アセチルコリン | 縮瞳 | ペルメトリン |
2 | セロトニン | 散瞳 | ダイアジノン |
3 | セロトニン | 縮瞳 | ジクロルボス |
4 | アセチルコリン | 散瞳 | メトキサジアゾン |
5 | アセチルコリン | 縮瞳 | フェニトロチオン |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問042】
下表は、ある貼付剤に含まれている成分の一覧である。
膏体 100g中
インドメタシン 0.375g
この貼付剤を使用するにあたって注意すべき事項の説明として誤っているものを1つ選びなさい。
- 皮膚の弱い人は、使用前に腕の内側の皮膚の薄い箇所に、1~2cm角の小片を目安として半日以上貼り、発疹・発赤、かゆみ、かぶれ等の症状が起きないことを確かめてから使用すること。
- 11歳未満の小児には使用しないこと。
- 光線過敏症の副作用を生じることがあり、野外活動が多い人では、他の成分が配合された製品を使用することが望ましい。
- ぜんそくを起こしたことがある人は使用を避けること。
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問043】
眼科用薬に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下欄から選びなさい。なお、2ヶ所の( a )、( b )内は、同一の字句が入ります。
自律神経系の伝達物質であるアセチルコリンは、水晶体の周りを囲んでいる( a )に作用して、目の調節機能に関与している。目を酷使すると、アセチルコリンを分解する酵素( b )の働きが活発になり、目の調節機能が低下し、目の疲れやかすみといった症状を生じる。 メチル硫酸ネオスチグミンは、( b ) の働きを抑える作用を示し、( a )におけるアセチルコリンの働きを助けることで、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。
No | a | b |
---|---|---|
1 | 角膜 | コリンエステラーゼ 2 |
2 | 毛様体 | コリンアセチラーゼ |
3 | 硝子体 | コリンアセチラーゼ |
4 | 毛様体 | コリンエステラーゼ 2 |
5 | 硝子体 | コリンエステラーゼ 2 |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問044】
次の記述の殺菌消毒薬を下欄から1つ選びなさい。
黄色の色素で、一般細菌類の一部(連鎖球菌、黄色ブドウ球菌などの化膿菌)に対する殺菌消毒作用を示すが、真菌、結核菌、ウイルスに対しては効果がない。 比較的刺激性が低く、創傷患部にしみにくい。衣類等に付着すると黄色く着色し、脱色しにくくなることがある。
- オキシドール
- ポビドンヨード
- ヨードチンキ
- アクリノール
- マーキュロクロム
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問045】
下表の成分を含むアレルギー用薬に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。
1日4カプセル中
塩酸プソイドエフェドリン 120mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩 8mg
(マレイン酸クロルフェニラミン)
無水カフェイン 100mg
サイシン乾燥エキス 40mg
ベラドンナアルカロイド 0.4mg
- 前立腺肥大による排尿困難の症状がある人では、症状を悪化させるおそれがあり、使用を避けること。
- パーキンソン病の治療を受けている人で、モノアミン酸化酵素阻害剤を服用している場合は、医師に相談すること。
- ベラドンナアルカロイドは、ナス科のベラドンナ(別名セイヨウハシリドコロ)の根茎や根に含まれるアルカロイドであり、副交感神経系の働きを抑える作用により、鼻汁分泌やくしゃみを抑える。
- サイシンはモクレン科のコブシ等の花の蕾を用いた生薬で、鎮静、鎮痛、抗炎症等の作用を期待して用いられる。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問046】
胃腸に作用する薬に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。
- 乾燥水酸化アルミニウムゲルを主体とする胃腸薬は、中和反応によって胃酸の働きを弱めることを目的としているため、炭酸飲料等で服用するとより効果的である。
- オウバク、オウレン、センブリ、ゲンチアナ、リュウタンは、甘味による健胃成分である。
- デヒドロコール酸は、胆汁の分泌を促す作用があり、また、肝臓の働きを高める作用もあるとされるが、肝臓病の診断を受けた人ではかえって症状を悪化させるおそれがある。
- スクラルファートは胃粘膜保護・修復成分であるが、アルミニウムを含む成分であるため、透析を受けている人では使用を避ける必要がある。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問047】
貧血用薬に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。
- 鉄製剤を服用後便が黒くなった場合は、消化管内で出血しているためであり、直ちに使用を中止する必要がある。
- コバルトは赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12 の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で、硫酸コバルトが配合されている場合がある。
- 鉄分の吸収は空腹時のほうが高いとされているが、消化器系への副作用を軽減するためには、食後に服用することが望ましい。
- 鉄分の摂取不足による鉄欠乏性貧血を防ぐためには、貧血の症状がみられる以前から予防的に鉄製剤を使用することが適当である。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問048】
眼科用薬に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。
- 点眼薬は、通常、無菌的に製造されているため、別の人との共用も何ら支障がない。
- コンタクトレンズをしたままでの点眼は、添付文書に使用可能と記載されてない限り行わないことが望ましい。
- 点眼薬の1滴の薬液量は、結膜嚢の容積より小さいため、一度に何滴も点眼すると効果的である。
- 点眼薬の副作用として、目の充血や痒み、腫れがあらわれることがあり、その副作用が点眼薬の適応症状と区別することが難しい場合があるため、一定期間使用して改善が見られない場合には漫然と使用を継続せずに、専門家に相談すること。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問049】
生薬成分に関する次の記述について、記述と成分の正しい組み合わせを下欄から選びなさい。
- キンポウゲ科のハナトリカブトの塊根であり、心筋の収縮力を高めて血液循環を改善する作用をもつ。そのままでは毒性が高いことから、その毒性を減らし有用な作用を保持する処理を施したものが使用される。
- マメ科のクズの根を用いた生薬で、解熱、鎮痙等の作用を期待して用いられる。
- サルノコシカケ科のマツホドの菌核を用いた生薬で、利尿、健胃、鎮静等の作用を期待して用いられる。
- バラ科のヤマザクラ又はその同属植物の樹皮を用いた生薬で、去痰作用を期待して用いられる。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | ブシ | レンギョウ | ロクジョウ | オウヒ |
2 | ショウマ | カッコン | ロクジョウ | ゴミシ |
3 | ブシ | カッコン | ブクリョウ | オウヒ |
4 | ショウマ | レンギョウ | ブクリョウ | ゴミシ |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問050】
皮膚に用いる薬に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。
- 外皮用薬を使用する際には、適用する皮膚表面に汚れや皮脂が多く付着していると有効成分の浸透性が低下するため、適用部位に多量に使用することが重要である。
- 塗り薬では、薬剤を容器から直接指に取り、患部に塗布したあと、また指に取ることを繰り返すと、容器内に雑菌が混入するおそれがあるため、いったん手の甲などに必要量を取ってから患部に塗布することが望ましい。
- 外皮用薬で用いられるステロイド性抗炎症成分は、一時的な皮膚症状(ほてり・腫れ・痒み等)の緩和を目的とするとともに、慢性の湿疹・皮膚炎をも対象としている。
- サリチル酸メチル、サリチル酸グリコールは、主として局所刺激により患部の血行を促し、また、末梢の知覚神経に軽い麻痺を起こすことにより、鎮痛作用をもたらすと考えられている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です