主な医薬品とその作用【問041~050】
登録販売者の試験問題について、愛知,三重,静岡,岐阜,石川,富山は出題内容が共通です。
【問041】
痔及び痔疾用薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 痔疾用薬のうち坐剤及び注入軟膏は外用薬なので、その成分が直腸粘膜で吸収されて循環血液中に入ることはない。
- 直腸粘膜には知覚神経が通っていないため、直腸粘膜にできた内痔核は自覚症状が少ない。
- 内用痔疾用薬は、比較的緩和な抗炎症作用、血行改善作用を目的とする成分のほか、瀉下・整腸成分
等が配合されたもので、外用痔疾用薬と併せて用いると効果的なものである。 - 痔による肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して、クロタミトンのような組織修復成分が用いられることがある。
- 1.(a,c)
- 2.(b,c)
- 3.(b,d)
- 4.(a,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問042】
痔疾用薬に配合される成分に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 酸化亜鉛は、粘膜表面に不溶性の膜を形成することによる、粘膜の保護・止血を目的として配合されている場合がある。
- シコンは、マメ科のエンジュの蕾を基原とする生薬で、主に止血効果を期待して用いられる。
- カルバゾクロムは、痔疾患に伴う局所の感染を防止することを目的として配合される殺菌消毒成分である。
- アラントインは、局所への穏やかな刺激によって痒みを抑える効果を期待して配合されている場合がある。
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問043】
泌尿器用薬に配合される生薬成分に関する記述について、( )の中に入れるべき字句はどれか。
なお、( )内にはどちらも同じ字句が入る。
( )は、経口的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示し、尿路の殺菌消毒効果を期待して
用いられる。
日本薬局方収載の( )は、煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものにも用いられる。
- ジオウ
- シンイ
- モクツウ
- サンザシ
- ウワウルシ
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問044】
婦人薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 適用部位で吸収されたエチニルエストラジオールは、循環血液中に移行することはない。
- 妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって、胎児の先天性異常の発生が報告されており、妊婦又は妊娠
していると思われる女性は、使用を避ける必要がある。 - 猪苓湯は、女性の月経や更年期障害に伴う諸症状の緩和に用いられる漢方処方製剤である。
- 女性ホルモン成分は、長期連用により血栓症を生じるおそれがあり、また、乳癌や脳卒中などの発生
確率が高まる可能性もあるため、定期的な検診を受けるなどの対応が必要である。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問045】
次の表は、ある鼻炎用内服薬に配合されている成分の一部である。この医薬品に含まれる成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
<1カプセル中>
・プソイドエフェドリン塩酸塩 ― 20mg
・グリチルリチン酸二カリウム ― 20mg
・フェニレフリン塩酸塩 ― 5mg
・ベラドンナ総アルカロイド ― 0.13mg
- 医療機関でパーキンソン病の治療を受け、セレギリン塩酸塩が処方されている人は、プソイドエフェドリン
塩酸塩が配合された鼻炎用内服薬の使用を避ける必要がある。 - グリチルリチン酸二カリウムは、皮膚や鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として配合される。
- フェニレフリン塩酸塩は、鼻腔内の刺激を伝達する副交感神経系の働きを抑えることにより、鼻汁分泌や
くしゃみを抑えることを目的として配合される。 - ベラドンナ総アルカロイドは、肥満細胞から遊離したヒスタミンが受容体と反応するのを妨げることにより、
ヒスタミンの働きを抑えることを目的として配合される。
- 1.(a,b)
- 2.(b,c)
- 3.(c,d)
- 4.(a,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問046】
鼻に用いる薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 蓄膿症などの慢性のものは、一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬の対応範囲となっていない。
- 鼻粘膜が腫れてポリープ(鼻茸)となっている場合には、一般用医薬品のスプレー式鼻炎用点鼻薬の使用が適当である。
- クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用を示し、通常、抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合される。
- セチルピリジニウム塩化物は、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として配合される局所麻酔成分である。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問047】
点眼薬に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- コンタクトレンズをしたままでの点眼は、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズに関わらず、
添付文書に使用可能と記載されていない限り行わないべきである。 - 点眼の際に容器の先端が眼瞼(まぶた)や睫毛(まつげ)に触れると、雑菌が薬液に混入して汚染を
生じる原因となるため、触れないように注意しながら1滴ずつ正確に点眼する。 - 点眼薬は通常、一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、
副作用を起こしやすくなる。 - 点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせる。その際、目尻を強く
押さえると、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができ、効果的とされている。
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問048】
点眼薬に配合される成分に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
なお、同じ記号の( )内には同じ字句が入る。
結膜や角膜の乾燥を防ぐことを目的として、( a )が用いられる。同様の効果を期待して、 ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ポリビニルアルコール(部分鹸化物)が配合されている場合もある。
( b )は、添加物として用いられることがあり、( a )と結合することにより、その( c )を高める。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | ネオスチグミンメチル硫酸塩 | スルファメトキサゾール | 粘稠性 |
2 | コンドロイチン硫酸ナトリウム | ヒアルロン酸ナトリウム | 流動性 |
3 | ネオスチグミンメチル硫酸塩 | スルファメトキサゾール | 流動性 |
4 | コンドロイチン硫酸ナトリウム | ヒアルロン酸ナトリウム | 粘稠性 |
5 | ネオスチグミンメチル硫酸塩 | ヒアルロン酸ナトリウム | 粘稠性 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問049】
きず口等の殺菌消毒成分に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- アクリノールは、黄色の色素で、黄色ブドウ球菌などの一般細菌類の一部に対する殺菌消毒作用を示すが、
真菌、結核菌、ウイルスに対しては効果がない。比較的刺激性が低く、衣類等に付着すると黄色く着色し、脱色しにくくなることがある。 - マーキュロクロムは、ヨウ素及びヨウ化カリウムをエタノールに溶解させたもので、皮膚刺激性が強く、
粘膜(口唇等)や目の周りへの使用は避ける必要がある。また、化膿している部位では、かえって症状を悪化させるおそれがある。 - エタノール(消毒用エタノール)は、手指・皮膚の消毒、器具類の消毒のほか、創傷面の殺菌・消毒にも
用いられることがある。皮膚刺激性が強いため、患部表面を軽く清拭するにとどめ、脱脂綿やガーゼに浸して患部に貼付することは避けるべきとされている。 - オキシドールは、連鎖球菌などの一般細菌類の一部に対する殺菌消毒作用を示すが、真菌、結核菌、
ウイルスに対しては効果がない。有機水銀の一種であるが、皮膚浸透性が低く、通常の使用において水銀中毒を生じることはない。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問050】
ステロイド性抗炎症成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- ステロイド性抗炎症成分をコルチゾンに換算して1g又は1mL中0.025mgを超えて含有する製品では、特に長期連用を避ける必要がある。
- 末梢組織の免疫機能を向上させる作用を示し、細菌、真菌、ウイルス等による皮膚感染を防止する効果が期待される。
- ステロイド性抗炎症成分は、副腎皮質ホルモンの持つ抗炎症作用に着目し、それと共通する化学構造を持つよう人工的に合成された化合物である。
- 外皮用薬で用いられるステロイド性抗炎症成分は、体の一部に生じた湿疹、皮膚炎等の一時的な皮膚症
状(ほてり・腫れ・痒み等)の緩和を目的とするものである。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は2番です