人体の働きと医薬品【問061~070】
【問061】
咽頭、食道に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 食道の下端にのみ括約筋があり、胃の内容物が食道や咽頭に逆流しないように防いでいる。
- 食道は喉元から上腹部のみぞおち近くまで続く管状の器官で、消化液の分泌腺はない。
- 飲食物を飲み込む運動(嚥下)が起きるときには、咽頭の入り口にある弁(喉頭蓋)が反射的に開く。
- 嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのではなく、食道の運動によって胃に送られる。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問062】
胃に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 胃は、中身が空の状態では胃壁の平滑筋が弛緩し、容積が拡がっている。
- 胃の内壁の粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、ペプシノーゲンを分泌している。
- 胃酸は、胃内を強酸性に保って内容物が腐敗や発酵を起こさないようにする役目を果たしている。
- 胃は、蛋白質をペプシンにより半消化して、吸収が行われる。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問063】
膵臓に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 膵液は、強アルカリ性であり、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要である。
- 膵臓は、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)を十二指腸に分泌する。
- 膵臓は、膵液を大腸へ分泌する。
- 膵臓は、炭水化物、蛋白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問064】
腎臓に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、2箇所の( a )、( c )には、それぞれ同じ字句が入るものとする。
腎小体では、肝臓で( a )が分解されて生成する( b )など、血液中の老廃物が濾過され、原尿として尿細管へ入る。そのほか、血球や蛋白質以外の血漿成分も、腎小体で濾過される。尿細管では、原尿中のブドウ糖や( a )等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や( c )が再吸収される。その結果、老廃物が濃縮され、余分な水分、( c )とともに最終的に尿となる。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | アミノ酸 | ブドウ糖 | 塩分 |
2 | 脂肪 | 脂肪酸 | コラーゲン |
3 | 炭水化物 | ブドウ糖 | 脂質 |
4 | 電解質 | ミネラル | ビタミン |
5 | アミノ酸 | 尿素 | 電解質 |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問065】
骨格系と筋組織に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 全ての骨は造血機能を有しており、その骨髄で産生される造血幹細胞から、赤血球、白血球、血小板が分化する。
- 骨は、カルシウムやリン等の無機質を蓄える。
- 骨格筋の疲労は、運動を続けることで、酸素や栄養分の供給不足が起こるとともに、グリコーゲンの代謝に伴って生成する乳酸が蓄積して、筋組織の収縮性が低下する現象である。
- 心筋は、不随意筋であるが、筋繊維に骨格筋のような横縞模様がなく、弱い力で持続的に収縮する特徴がある。
- 1.(a,b)
- 2.(b,c)
- 3.(c,d)
- 4.(a,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問066】
中枢神経系に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 脳は頭の上部から下後方部にあり、記憶、情動、意思決定等の働きを行っている。
- 脳内には、多くの血管が通っているが、脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が低い。
- 延髄は、心拍数を調節したり、呼吸を調節したりするなど、多くの生体の機能を制御するが、複雑な機能の場合にはさらに上位の脳の働きによって制御されている。
- 脊髄は、脳と末梢の間で刺激を伝えるほか、末梢からの刺激の一部に対して脳を介さずに刺激を返す場合がある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問067】
薬の働く仕組みに関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 薬効と副作用を理解するには、摂取された医薬品が体内でどのような動きをし、どのように体内から消失していくかについての知識が不可欠である。
- 医薬品には、吸収された有効成分が循環血液中に移行して全身を巡って薬効をもたらす全身作用と、特定の身体部位において薬効をもたらす局所作用とがある。
- 医薬品の全身作用は、局所作用と比較して短時間で作用を現す。
- 内服薬であっても、膨潤性下剤、生菌製剤等のように、有効成分が消化管内で作用する局所作用のものある。
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問068】
医薬品の消化管吸収に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 固形剤(錠剤、カプセル剤など)では、消化管で吸収がなされる前に、錠剤等が崩壊して有効成分が溶け出さなければならない。
- 消化管での吸収速度は、消化管の内容物や他の医薬品の作用による影響を受けない。
- 医薬品の成分によっては消化管の粘膜に障害を起こすものもあるため、食事と服用の時期の関係について、各医薬品の用法に定められている。
- 一般に消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品の成分を取り込むことにより行われる。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問069】
薬の代謝、排泄に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 医薬品の成分は、消化管から門脈を経由して肝臓に入り、酵素の働きにより代謝を受けるため、循環血液中に到達する成分の量は、消化管で吸収された量よりも少なくなる。
- 循環血液中に移行した成分は、蛋白質と結合した複合体のまま腎臓で濾過され、大部分は尿中に排泄される。
- 医薬品の成分は乳汁中に移行することはなく、乳児に母乳を与えても医薬品の影響が生じることはない。
- 循環血液中に移行した医薬品の成分は、ほとんどの場合、血液中で血漿蛋白質と結合した複合体を形成し、結合と遊離を繰り返している。
- 1.(a,b)
- 2.(b,c)
- 3.(c,d)
- 4.(a,d)
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問070】
次の記述について、( )の中に入れるべき最も適する字句はどれか。
循環血液中に移行した医薬品の有効成分は、血流によって体内各部の器官や組織へ運ばれて作用する。その際、医薬品成分の分子が、標的となる器官や組織の表面に分布する( )に結合して作用を現すことが多い。
- 受容体
- グロブリン
- 硝子体
- マクロファージ
- アルブミン
※登録販売者 平成21年出題地域試験問題より引用
正解は1番です