医薬品の適正使用と安全対策【問111~120】
【問111】
医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 本制度は、2002年7月の薬事法改正に伴い、「医薬品副作用モニター制度」としてスタートした。
- 本制度は、医薬品の使用、販売等に携わり、副作用等が疑われる事例に直接に接する医薬関係者からの情報を広く収集することによって、医薬品の安全対策のより着実な実施を図ることを目的としている。
- 医薬関係者は、医薬品の副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を都道府県知事に報告しなければならない。
- 2006年6月の薬事法改正による登録販売者制度の導入に伴い、登録販売者も本制度に基づく報告を行う医薬関係者として位置づけられている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問112】
副作用情報等の収集に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
新一般用医薬品(既存の一般用医薬品と有効成分、分量、用法用量、効能効果等が明らかに異なる一般用医薬品)のうち( a )OTCについては、( b )年を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める一定期間、承認後の使用成績等を製造販売元の製薬企業が集積し、厚生労働省へ提出する制度(再審査制度)が適用され、また、( c )OTCについては、承認条件として承認後の一定期間、( d )に関する使用成績の調査及び調査結果の報告が求められている。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | ダイレクト | 10 | スイッチ | 有効性 |
2 | スイッチ | 16 | ダイレクト | 有効性 |
3 | ダイレクト | 16 | スイッチ | 有効性 |
4 | スイッチ | 10 | ダイレクト | 安全性 |
5 | ダイレクト | 10 | スイッチ | 安全性 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問113】
薬事法第77条の4の2第2項の規定に基づく副作用等の報告の方法等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 報告は、医薬品及び医療機器だけでなく、医薬部外品、化粧品及び健康食品について
も行うこととされている。 - 報告された情報は、安全対策の一環として広く公表されることがあるが、その場合に
は、施設名及び患者のプライバシー等に関する部分は除かれる。 - 医薬品との因果関係が必ずしも明確でない場合であっても報告の対象となりえる。
- 安全対策上必要があると認めるときは、医薬品の過量使用や誤用等によるものと思わ
れる健康被害についても報告がなされる必要がある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
2 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
3 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問114】
医薬品副作用被害救済制度に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による被害者の迅速な救済を図るため、製薬企業の社会的責任に基づく公的制度として1980年5月から運営が開始された。
- 救済給付の種類のうち、医薬品の副作用による入院治療を必要とする程度の疾病の治療に要した費用を実費補償するもの(ただし、健康保険等による給付の額を差し引いた自己負担分。)を医療費という。
- 医療費については、健康被害を受けた本人(又は家族)が給付請求を行い、請求期限は定められていない。
- 一般用医薬品の使用による副作用被害への救済給付の請求に当たっては、医師の診断書、要した医療費を証明する書類(領収書等)などが必要となるが、その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者の作成した販売証明書等が必要となることはない。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問115】
健康被害の救済に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句として、正しいものはどれか。なお、3箇所の( )内にはいずれも同じ字句が入る。
2002年の薬事法改正に際して、2004年4月1日以降に( )を適正に使用したにもかかわらず、それを介して生じた感染等による疾病、障害又は死亡について、医療費、障害年金、遺族年金等の給付を行うことなどにより、( )を介した感染等による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とした「( )感染等被害救済制度」が創設されている。
- 健康食品
- 農薬
- 生物由来製品
- 特定保健用食品
- 無承認無許可医薬品
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問116】
次の一般用医薬品のうち、医薬品副作用被害救済制度の対象とならないものの組合せはどれか。
- 禁煙補助剤
- 殺虫剤・殺鼠剤
- ビタミン主薬製剤
- 一般用検査薬
- 駆虫薬
- 1.(a,b)
- 2.(a,e)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
- 5.(c,e)
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問117】
医薬品PLセンターに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 医薬品副作用被害救済制度の対象となるケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合に相談が推奨されている。
- 日本製薬団体連合会において、平成7年7月の製造物責任法の施行と同時に開設された。
- 医薬品又は医療機器に関する苦情(健康被害以外の損害も含まれる)について受け付けている。
- 消費者が製造販売元の企業と交渉するに当たって、公平・中立な立場で申立ての相談を受け付け、交渉の仲介や調整・あっせんを行う。
- 1.(a,c)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問118】
一般用医薬品の安全対策等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 解熱鎮痛成分としてアスピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用(ショック)で、1959年から1965年までの間に計38名の死亡例が発生した。
- アンプル剤は他の剤型(錠剤、散剤等)に比べて吸収が速く、血中濃度が急速に高値に達するため通常用量でも副作用を生じやすいことが確認されたため、1965年、厚生省(当時)から関係製薬企業に対し、緊急安全性情報の配布が指示された。
- アンプル剤以外の一般用かぜ薬についても、1970年に承認基準が制定され、成分・分量、効能・効果等が見直された。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 誤 | 誤 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問119】
一般用医薬品の安全対策に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 小柴胡湯による間質性肺炎については、1991年4月以降、使用上の注意に記載されていたが、その後、小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたため、インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされた。
- 2003年5月までに、一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の死亡例が、計26例報告されたため、厚生労働省から関係製薬企業に対し、緊急安全性情報の配布が指示された。
- 間質性肺炎の初期症状は、一般用かぜ薬の効能であるかぜの諸症状と区別が容易であるが、2003年6月、一般用かぜ薬の使用上の注意において、「5~6回服用しても症状が良くならない場合には服用を中止して、専門家に相談する」旨の注意をそれまでの注意に加えるよう厚生労働省から指示された。
- 塩酸フェニルプロパノールアミンが配合された一般用医薬品による脳出血等の副作用症例が複数報告されたため、厚生労働省から関係製薬企業等に対し、使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等を行うとともに、代替成分への速やかな切替えにつき指示がなされた。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
- 5.(c,d)
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問120】
医薬品の適正使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 薬物乱用や薬物依存は、違法薬物(麻薬、覚せい剤、大麻等)によるものばかりでなく、一般用医薬品によっても生じ得る
- 青少年では、薬物乱用の危険性に関する認識や理解が必ずしも十分でなく、好奇心から身近に入手できる薬物(一般用医薬品を含む。)を興味本位で乱用することがある。
- 一般用医薬品の乱用をきっかけとして、違法な薬物の乱用につながることもあり、その場合、乱用者自身の健康を害するだけでなく、社会的な弊害を生じるおそれが大きい。
- 医薬品の適正使用の重要性等に関して、小中学生のうちから啓発を行うことが重要である。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 平成22年出題地域試験問題より引用
正解は1番です