主な医薬品とその作用【問021~030】
登録販売者の試験問題について、福井,滋賀,京都,兵庫,和歌山は出題内容が共通です。
【問021】
かぜ薬とその有効成分に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- トラネキサム酸は、体内での起炎物質の産生を抑制することで炎症の発生を抑え、腫れを和らげる。
- ブロメラインは、タンパク質分解酵素であり、まれに血痰や鼻血などの出血性の副作用を生じることがある。
- プソイドエフェドリン塩酸塩はアドレナリン拮抗成分であり、鼻粘膜の充血を和らげ、気管・気管支を拡げる。
- グリチルリチン酸は、化学構造がモルヒネ骨格に類似していることから、鎮咳作用を示すと考えられている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問022】
かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- 小柴胡湯は、まれに重篤な副作用として間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られている。
- 小青竜湯は、体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水が出るものの気管支炎、気管支喘息、鼻炎、
感冒等に適すとされている。 - 香蘇散は、構成生薬としてカンゾウを含まない。
- 葛根湯は、体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いもののかぜの初期、血の道症に適すとされている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問023】
解熱鎮痛薬とその有効成分に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- アスピリン(アスピリンアルミニウムを含む。)は、胎児や出産時の母体への影響を考慮して、出産予定日の14日前から服用を中止する。
- イソプロピルアンチピリンは非ピリン系解熱鎮痛成分であるため、ピリン系解熱鎮痛成分の副作用に代表されるピリン疹が生じることはない。
- イブプロフェンは一般用医薬品において、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も使用してはならない。
- アセトアミノフェンは主として中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらすため、末梢における抗炎症作用は期待できない。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問024】
解熱鎮痛薬に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
解熱鎮痛薬の有効成分によりプロスタグランジンの産生が抑制されると、胃酸分泌が( a )するとともに
胃壁の血流量が( b )して、胃粘膜障害を起こしやすくなる。そうした胃への悪影響を軽減するため、
なるべく( c )を避けて服用することとなっている場合が多い。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 増加 | 増加 | 空腹時 |
2 | 低下 | 低下 | 食後 |
3 | 増加 | 増加 | 食後 |
4 | 低下 | 増加 | 空腹時 |
5 | 増加 | 低下 | 空腹時 |
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問025】
解熱鎮痛薬と頭痛に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 頭痛が頻繁に出現して24時間以上続く場合は、自己治療で対処できる範囲を超えていると判断される。
- 解熱鎮痛薬は、頭痛の症状が現れないうちから予防的に服用することが適切である。
- 解熱鎮痛薬の連用により頭痛が常態化することがあるので注意を要する。
- 解熱鎮痛薬を使用したときは症状が治まるものの、しばらくすると頭痛が再発し、解熱鎮痛薬が
常時手放せないような場合には、薬物依存が形成されている可能性も考えられる。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問026】
眠気を促す薬とその有効成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 妊娠中にしばしば生じる睡眠障害は、ホルモンのバランスや体型の変化等が原因であり、
抗ヒスタミン成分を主薬とする睡眠改善薬の適用対象ではない。 - ブロムワレリル尿素は少量でも眠気を催しやすく、それにより重大な事故を招くおそれがあるため、
使用した後は、乗物や危険を伴う機械類の運転操作は避ける必要がある。 - 15歳未満の小児では、抗ヒスタミン成分により神経過敏や中枢興奮などの副作用が起きや
すいため、抗ヒスタミン成分を含有する睡眠改善薬の使用は避ける。 - 生薬成分のみからなる鎮静薬や漢方処方製剤の場合は、飲酒を避けることとはなっていないが、
アルコールが睡眠の質を低下させ、医薬品の効果を妨げることがある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問027】
眠気防止薬とその有効成分に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- カフェインは腎臓におけるナトリウムイオンの再吸収促進作用があり、尿量の増加をもたらす。
- カフェインの血中濃度が最高血中濃度の半分に低減するのに要する時間は、通常の成人が約
80時間であるのに対して、乳児では約3.5時間と短い。 - カフェインには、作用は弱いながら反復摂取により依存を形成するという性質がある。
- 眠気防止薬は、一時的に精神的な集中を必要とするときに、眠気や倦怠感を除去する目的で
使用されるものであり、疲労を解消したり、睡眠が不要になるというものではない。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問028】
乗物酔いと鎮暈薬に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- 抗ヒスタミン成分は、中脳にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示す。
- ジフェニドール塩酸塩は、副作用として、頭痛、排尿困難、散瞳による異常な眩しさ、口渇のほか、
浮動感(体がふわふわと宙に浮いた感じ)や不安定感(体がぐらぐらする感じ)等が現れることがある。 - 鎮暈薬(乗物酔い防止薬)と総合感冒薬は、配合成分が重複しないので、併用は避ける必要はない。
- 3歳未満では自律神経系が未発達であるため、乗物酔いが起こることはほとんどないとされている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問029】
小児鎮静薬とその有効成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- ゴオウは緊張や興奮を鎮め、また、血液の循環を促す作用等を期待して用いられる。
- ジンコウは、鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられる。
- 小建中湯は、乳幼児に使用される場合には、体格の個人差から体重当たりのグリチルリチン酸の
摂取量が多くなることがある。 - 漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、
生後3ヶ月未満の乳児には使用しないこととされている。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問030】
鎮咳去痰薬とその有効成分に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- ジプロフィリンは、自律神経系を介さずに気管支の平滑筋に直接作用して弛緩させ、気管支を拡張させる。
- ジメモルファンリン酸塩は、粘液成分の含量比を調整し痰の切れを良くする。
- ハンゲは、中枢性の鎮咳作用を示す生薬成分として配合されている場合がある。
- 麦門冬湯は、体力中等度以下で、水様痰の多い人に適すとされている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成29年出題地域試験問題より引用
正解は2番です