人体の働きと医薬品【問071~080】
登録販売者の試験問題について、福井,滋賀,京都,兵庫,和歌山は出題内容が共通です。
【問071】
外皮系に関する記述について、誤っているものはどれか。
- 角質層は、細胞膜が丈夫な線維性の蛋白質でできた板状の角質細胞と、セラミドを
主成分とする細胞間脂質で構成されている。 - メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラニン産生細胞で産生され、太陽光に含まれる
紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。 - 真皮は、線維芽細胞とその細胞で産生された脂質からなる結合組織の層で、皮膚の
弾力と強さを与えている。 - 皮脂の分泌が低下すると皮膚が乾燥し、皮膚炎や湿疹を起こすことがある。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問072】
中枢神経系に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
脳における細胞同士の複雑かつ活発な働きのため、脳において、酸素の消費量は全身の約( a )、
ブドウ糖の消費量は全身の約( b )、血液の循環量は心拍出量の約( c )である。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 15% | 20% | 25% |
2 | 15% | 25% | 20% |
3 | 25% | 20% | 15% |
4 | 20% | 15% | 25% |
5 | 20% | 25% | 15% |
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問073】
副交感神経系が活発になったときの効果器(効果を及ぼす各臓器・器官)の反応として、正しいものはどれか。
No | 効果器 | 効果器の反応 |
---|---|---|
1 | 唾液腺 | 唾液分泌亢進 |
2 | 心臓 | 心拍数増加 |
3 | 腸 | 運動低下 |
4 | 膀胱 | 排尿筋の弛緩 |
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問074】
薬の吸収に関する記述について、誤っているものはどれか。
- 一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品の成分を取り込むの
ではなく、濃い方から薄い方へ拡散していくことによって消化管にしみ込んでいく現象である。 - 鼻腔粘膜から吸収された点鼻薬の成分は、毛細血管から循環血液中に移行しやすく、
始めに肝臓で代謝を受けることなく血流に乗って全身へ巡るので、全身性の副作用を生じることがある。 - 坐剤は、肛門から挿入すると直腸内で溶け、有効成分が容易に循環血液中に
入るため、内服薬と比べ速やかに全身作用が現れる。 - 皮膚に適用する医薬品(塗り薬、貼り薬等)は、有効成分が皮膚から吸収されて
循環血液中に入り、全身作用をもたらすことを目的とするものがほとんどである。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【075問】
薬の代謝、排泄に関する記述について、誤っているものはどれか。
- 代謝とは、物質が体内で科学的に変化することである。
- 消化管で吸収された医薬品の成分は、消化管の毛細血管から血液中へ移行する。
- 血漿蛋白質と複合体を形成している分子も、形成していない分子と同様に腎臓で濾過される。
- 医薬品の成分が乳汁中に移行する場合、代謝を受けないまま乳汁中に移行することが多い。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問076】
医薬品の剤型に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 口腔内崩壊錠は、口の中で唾液によって比較的速やかに溶けるため、水なしで服用することもできる。
- 粒の表面がコーティングされている顆粒剤は、噛み砕かずに水などで喉に流し込む必要がある。
- カプセルの原材料として広く用いられているゼラチンはブタなどの蛋白質
であるため、アレルギーを持つ人は注意が必要である。 - 外用局所に適用する剤型として軟膏剤、クリーム剤、貼付剤、シロップ剤、噴霧剤等がある。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問077】
全身に現れる医薬品の副作用に関する記述について、誤っているものはどれか。
- ショック(アナフィラキシー)は、発症してから進行が非常に速い(2時間以内)ことが特徴である。
- 皮膚粘膜眼症候群は、高熱(38℃以上)を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の
激しい症状が、比較的短期間に全身の皮膚、口、目の粘膜に現れる病態である。 - 偽アルドステロン症は体内にカリウムと水が貯留し、体からナトリウムが失われたことに伴う症状である。
- 中毒性表皮壊死症は、全身が広範囲にわたって赤くなり、全身の10%以上に火傷様
の水疱、皮膚の剥離、びらん等が認められる。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問078】
循環器系に悪影響を生じるおそれが特に大きいなど、心臓や血圧に現れる医薬品の
副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 高血圧や心臓病等の診断を受けた人は使用しないこととされている。
- 心臓や血圧に現れる副作用が重篤化すると失神(意識消失)を起こすこともある。
- 副作用で現れる鬱血性心不全は代謝機能の低下によって発症するリスクが高まるとされている。
- 適正に使用されれば、動悸(心悸亢進)や一過性の血圧上昇、顔のほてりを生じることはない。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
2 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
3 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問079】
目に現れる医薬品の副作用に関する記述について、誤っているものはどれか。
- 瞳孔の散大(散瞳)を生じうる成分が配合された医薬品を使用した後は、乗物や
機械類の運転操作は避ける必要がある。 - 眼圧の上昇に伴って起きる症状は、目のみに現れ、頭痛や吐き気・嘔吐等の症状が現れることはない。
- 眼球内の角膜と水晶体の間を満たしている房水が排出されにくくなると、眼圧が高くなって視覚障害を生じる。
- 抗コリン作用がある成分が配合された医薬品の使用によって眼圧上昇(急性緑内障発作)が誘発されることがある。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問080】
薬疹に関する記述について、誤っているものはどれか。
- 医薬品の使用によって引き起こされる、発疹・発赤等の皮膚症状を薬疹という。
- 薬疹は医薬品を使用してから1~2週間までの間に起きることが多いが、長期間
服用してから生じることもある。 - 同じ医薬品であれば、発疹型は必ず同じである。
- 薬疹が疑われる痒み等の症状に対して、一般の生活者が自己判断で別の医薬品を
用いて対症療法を行うことは、原因の特定を困難にするおそれもあり、避けるべきである。
※登録販売者 平成24年出題地域試験問題より引用
正解は3番です