消化管は、口腔から肛門まで続く管で、平均的な成人で全長約（ ａ ）ある。飲食物はそのまま
の形で栄養分として利用できず、消化管で吸収される形に（ ｂ ）する必要があるが、これを消化という。

1. 咽頭は、口腔から食道に通じる食物路と、呼吸器の気道とが交わるところである。
2. 食道に消化液の分泌腺はない。
3. 嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのでなく、食道の運動によって胃に送られる。
4. 食道の下端にのみ括約筋があり、胃の内容物が食道や咽頭に逆流しないように防いでいる。

1. 腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、小腸で再吸収されて肝臓に戻される。
2. 腸管内に排出されたビリルビン（胆汁色素）は腸管から分泌される酵素により
   代謝されて、糞便を茶褐色にする色素となる。
3. 小腸で吸収されたブドウ糖は、血液によって肝臓に運ばれて、蛋白質として蓄えられる。
4. 肝臓では、必須アミノ酸以外のアミノ酸は生合成できない。

1. 大腸の粘膜上皮細胞は、腸内細菌が食物繊維を分解して生じる栄養分を、その活動に利用している。
2. 大腸の腸内細菌は、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンＫ等の物質も産生している。
3. 通常、糞便の成分の大半は水分である。
4. 通常、糞便は直腸に滞留している。

1. 鼻腔の内壁は、粘膜で覆われた棚状の凹凸になっており、吸入された空気との接触面積を広げている。
2. 喉頭は、発声器としての役割もあり、喉頭上部にある声帯で呼気を振動させて声が発せられる。
3. 扁桃はリンパ組織（白血球の一種であるリンパ球が密集する組織）が集まってできている。
4. 喉頭の大部分と気管から気管支までの粘膜は線毛上皮で覆われている。

1. 動脈の多くは体の深部を通っているが、頚部、手首、肘の内側等では皮膚表面近くを通る。
2. 四肢を通る動脈では、一定の間隔をおいて内腔に向かう薄い帆状のひだが発達
   して血液の逆流を防いでいる。
3. 消化管壁を通っている毛細血管の大部分は、門脈と呼ばれる血管に集まって肝臓に入る。
4. 血液の粘稠性は、血中脂質量が大きく影響する。

1. 好中球は、血管壁を通り抜けて組織の中に入り込むことができる。
2. リンパ球は、白血球の約１／１０を占め、血液のみに分布して循環している。
3. リンパ球は、細菌、ウイルス等の異物を認識したり、それらに対する抗体を産生する。
4. 単球は白血球の中で最も小さく、強い食作用を持つ。

1. 腎臓には、心臓から拍出される血液の１／５～１／４が流れている。
2. 食品から摂取あるいは体内で生合成されたビタミンＥは、腎臓で活性型
   ビタミンＥに転換される。
3. 尿細管では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な
   水分や電解質が再吸収される。
4. 副腎皮質では、自律神経系に作用するアドレナリンとノルアドレナリンが産生・分泌される。

1. においに対する感覚は非常に鋭敏であるが順応を起こしやすく、長時間同じ
   においを嗅いでいると次第にそのにおいを感じなくなる。
2. 鼻腔上部の粘膜にある全ての細胞は、においの元となる物質の分子に刺激
   されると、その刺激を脳の嗅覚中枢へ伝える。
3. 鼻中隔の前部は毛細血管が少なく、粘膜は厚いため、傷つきにくく、鼻出血を起こしにくい。
4. 鼻は嗅覚情報の受容器官であり、食品からの嗅覚情報は、舌が受容した味覚情報
   と脳において統合され、風味として認識される。

1. 外耳道の軟骨部には耳毛が生えていて、空気中の埃等が入り込むのを防いでいる。
2. 鼓室の内部では、独立した微細な２つの耳小骨が鼓膜の振動を増幅して、内耳へ伝導する。
3. 蝸牛は渦巻き形をした器官で、内部は血液で満たされている。
4. 前庭は、水平・垂直方向の加速度を感知する部分（耳石器官）と、体の回転や傾きを感知する部分（半規管）に分けられる。