主な医薬品とその作用【問031~040】
登録販売者の試験問題について、徳島,香川,愛媛,高知は出題内容が共通です。
【問031】
カフェインに関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。
- 眠気防止薬における1回摂取量は200mgが上限とされている。
- 胃液の分泌を亢進させる作用があり、副作用として、食欲不振、悪心・嘔吐が現れることがある。
- 腎臓での水分の再吸収を促進するとともに、膀胱括約筋を弛緩させる働きがある。
- 近年、社会環境の変化に対応すべく、カフェインの用量を抑えた小児向けの眠気防止薬が販売されている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問032】
胃腸に作用する薬に含まれる抗コリン成分であるものを1つ選びなさい。
- テプレノン
- 塩酸パパベリン
- 臭化メチルオクタトロピン
- 塩酸ナファゾリン
- 塩酸セトラキサート
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問033】
下表の成分を含む乗物酔い防止薬に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせ
を下欄から選びなさい。
<1回量 20mL中>
・メクリジン塩酸塩(塩酸メクリジン) 25mg
・クロルフェニラミンマレイン酸塩(マレイン酸クロルフェニラミン) 2mg
・ピリドキシン塩酸塩(塩酸ピリドキシン) 10mg
・無水カフェイン 25mg
- 塩酸メクリジンは、前庭神経の調節作用のほか、内耳への血流を改善する作用を示し、
抗ヒスタミン成分としてよりも専ら抗めまい成分として使用される。 - マレイン酸クロルフェニラミンは、延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭
における自律神経反射を抑える作用を期待して、抗ヒスタミン成分として配合されている。 - 塩酸ピリドキシンは、別名ビタミンB12と呼ばれ、吐き気の防止に働くことを期待して配合されている。
- 無水カフェインは、キサンチン系成分であり、脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱による
めまいを軽減させることを目的として配合されている。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は4です
【問034】
下表の成分を含む鎮咳去痰薬に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。
<小児用 27mL中(11~14才の1日量)>
・ブロムヘキシン塩酸塩(塩酸ブロムヘキシン) 3.6mg
・リゾチーム塩酸塩(塩化リゾチーム) 18mg(力価)
・ジヒドロコデインリン酸塩(リン酸ジヒドロコデイン) 9mg
・dl-メチルエフェドリン塩酸塩(塩酸メチルエフェドリン) 22.5mg
・マレイン酸カルビノキサミン 3.6mg
- 塩酸ブロムヘキシンは、痰の切れを良くする成分として配合されている。
- リン酸ジヒドロコデインは交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を
楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として配合されている。 - 塩酸メチルエフェドリンは、中枢神経系に作用して咳を抑える鎮咳成分であり、モルヒネ
と基本構造が異なるため、非麻薬性鎮咳成分とも呼ばれる。 - マレイン酸カルビノキサミンは、アレルギーに起因する気道の炎症に対して、鎮咳成分や
気管支拡張成分等の働きを助ける目的で配合されている。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
2 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問035】
下表の成分を含む鎮咳去痰薬に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。
<1日量 1.8g中>
・キキョウ末 70mg
・キョウニン末 5mg
・セネガ末 3mg
・カンゾウ末 50mg
- キキョウは、キキョウの茎を用いた生薬で、延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を鎮静させる作用を示す。
- キョウニンは、バラ科のアンズの種子を用いた生薬で、体内に吸収された有効成分のうち代謝
されていない未変化体のみが去痰作用を示す。 - セネガは、ヒメハギ科のセネガ又はその同属植物の根を用いた生薬で、去痰作用を期待して用いられる。
- カンゾウは、マメ科のカンゾウ又はその同属植物の根及び根茎で、気道粘膜からの分泌を促す等の作用も期待される。
- 1.(a,b)
- 2.(a,c)
- 3.(b,d)
- 4.(c,d)
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問036】
ヨウ素系殺菌消毒成分が含有された含嗽薬に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。
- ヨウ素による酸化作用により、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して殺菌消毒作用を示す。
- 妊娠中に長期間に渡って大量に使用された場合には、胎児にヨウ素の過剰摂取による
甲状腺機能障害を生じるおそれがある。 - ヨウ素の殺菌力は酸性になると低下するため、酸性を示す殺菌消毒薬との併用には注意しなければならない。
- ポビドンヨードが配合された含嗽薬では、その使用によって銀を含有する義歯等の歯科材料が変色することがある。
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問037】
胃の薬に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。
- 消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として、グアイフェネシンが配合されている場合がある。
- 制酸成分を主体とする胃腸薬については、アルカリ性の食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下する。
- センブリ、オウレン、オウバク等の独特の味や香りを有している生薬成分が配合された健胃薬を服用する場合は、
オブラートで包み服用することが適当である。 - H2ブロッカーと呼ばれる製品群とは、胃液分泌に関与する伝達物質であるヒスタミンの働きを抑える成分が配合
された医薬品のことである。
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問038】
腸の薬に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。
- ケツメイシ(マメ科エビスグサの種子)は、小腸刺激性瀉下成分として配合される。
- 止瀉薬に配合されている収れん成分は、腸管平滑筋に直接作用し、腸管を収縮させることにより、低下
した消化管運動を亢進的に働かせる作用がある。 - クレオソートのうち、医薬品として使用されるのは木材を原料とする木クレオソートである。石炭を原料
とする石炭クレオソートは発がん性のおそれがあり、医薬品としては使用できない。 - オウバクのエキス製剤は、苦味による健胃作用よりも、ベルベリンによる止瀉作用を期待して用いられる。
No | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
1 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
2 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問039】
一般用医薬品の適用(適用年齢の下限)に関する次の記述について、( )の中に入れるべき
字句の正しい組み合わせを下欄から選びなさい。
アスピリンは、( a )歳未満には適用がない。
塩酸ロペラミドは、( b )歳未満には適用がない。
サザピリンは、( c )歳未満には適用がない。
No | a | b | c |
---|---|---|---|
1 | 6 | 6 | 11 |
2 | 6 | 15 | 15 |
3 | 15 | 6 | 11 |
4 | 15 | 15 | 15 |
5 | 15 | 15 | 11 |
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問040】
殺虫剤に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。
- ジクロルボスは、アセチルコリンを分解する酵素と不可逆的に結合してその働きを阻害することにより殺虫作用
を示す。誤って飲み込んでしまった場合には、神経の異常な興奮が起こり、縮瞳、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が
現れるおそれがある。 - ピリプロキシフェンは、除虫菊の成分から開発された成分で、比較的速やかに自然分解して残効性が
低いため、家庭用殺虫剤に広く用いられている。 - フタルスリンは、幼若ホルモン(幼虫が十分成長するまでサナギになるのを抑えているホルモン)に類似
した作用を有し、幼虫がサナギになるのを妨げる。 - メトキサジアゾンは、アセチルコリンを分解する酵素と可逆的に結合してその働きを阻害することにより殺虫作用
を示し、ピレスロイド系殺虫成分に抵抗性を示す害虫の駆除に用いられる。
- 1.(a,c)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
※登録販売者 平成23年出題地域試験問題より引用
正解は2番です