主な医薬品とその作用【問051~060】
登録販売者の試験問題について、愛知,三重,静岡,岐阜,石川,富山は出題内容が共通です。
【問051】
みずむし・たむし及びその治療に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- たむしは、皮膚に常在する黄色ブドウ球菌が繁殖することで起こる疾患である。
- 剤形は、皮膚が厚く角質化している部分には、液剤よりも軟膏が適している。
- 爪に発生する白癬(爪白癬)は難治性のため、医療機関(皮膚科)における全身的な治療(内服抗真菌薬の処方)を必要とする場合が少なくない。
- みずむしやたむしに対する基礎的なケアと併せて、一般用医薬品を2週間位使用しても症状が良くならない場合には、他の一般用医薬品と併用することが望ましい。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問052】
歯槽膿漏薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 外用薬の場合、口腔内に食べ物のかすなどが残っている状態のままでは十分な効果が期待できず、口腔内を清浄にしてから使用することが重要である。
- 銅クロロフィリンナトリウムは、殺菌消毒作用のほか、炎症を起こした歯周組織からの出血を抑える作用を期待して配合される。
- 殺菌消毒作用や抗炎症作用を期待して、チョウジ油(フトモモ科のチョウジの蕾又は葉を水蒸気蒸留して得た精油)が配合されている場合がある。
- コラーゲン代謝を改善して炎症を起こした歯周組織の修復を助け、また、毛細血管を強化して炎症による腫れや出血を抑える効果を期待して、ビタミンAが配合されている場合がある。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問053】
口内炎及びその治療に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 口内炎は、栄養摂取の偏り、ストレスや睡眠不足、唾液分泌の低下、口腔内の不衛生などが要因となって生じることが多いとされ、通常であれば1~2週間で自然寛解する。
- 口内炎が再発を繰り返す場合には、ベーチェット病などの可能性も考えられるので、医療機関を受診するなどの対応が必要である。
- ステロイド性抗炎症成分であるアズレンスルホン酸ナトリウムは、その含有量によらず長期連用を避ける必要がある。
- シコンは、ムラサキ科のムラサキの葉を基原とする生薬で、患部からの細菌感染を防止することを期待して口内炎用薬に用いられる。
1(a、b) 2(b、c) 3(c、d) 4(a、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問054】
ニコチン及びニコチンを有効成分とする禁煙補助剤に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- ニコチンは交感神経系を抑制する作用を示し、アドレナリン作動成分が配合された医薬品との併用により、その作用を減弱させるおそれがある。
- 咀嚼剤は、口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が低下するため、コーヒーや炭酸飲料など口腔内を酸性にする食品を摂取した後しばらくは使用を避けることとされている。
- 禁煙補助剤の使用中又は使用直後の喫煙は、血中のニコチン濃度が急激に高まるおそれがあり、避ける必要がある。
- 妊婦又は妊娠していると思われる女性は、速やかに禁煙を達成するため、禁煙補助剤を積極的に使用することが望ましい。
1(a、c) 2(b、c) 3(b、d) 4(a、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問055】
滋養強壮保健薬の配合成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- システインは、骨や歯の形成に必要な栄養素であり、過剰症として高カルシウム血症が知られている。
- アミノエチルスルホン酸(タウリン)は、筋肉や脳、心臓、目、神経等、体のあらゆる部分に存在し、細胞の機能が正常に働くために重要な物質である。
- ヘスペリジンは、ビタミン様物質のひとつで、ビタミンCの吸収を助ける等の作用があるとされる。
- アスパラギン酸ナトリウムは、骨格筋に溜まった乳酸の分解を促す等の働きを期待して用いられる。
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問056】
漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 現代中国で利用されている中医学に基づく薬剤は、中薬と呼ばれ、漢方薬と同じものを指す。
- 全ての漢方処方製剤は、症状そのものの改善を主眼としており、2週間を超えて使用してはならない。
- 漢方の病態認識には虚実、陰陽、気血水、五臓などがある。
- 漢方処方製剤は作用が穏やかであるため、間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用は起こらない。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
2 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問057】
消毒薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- クレゾール石ケン液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない。
- エタノールは、微生物のタンパク質を変性させることにより、殺菌消毒作用を示す。
- 次亜塩素酸ナトリウムは、アルカリ性の洗剤・洗浄剤と反応して有毒な塩素ガスが発生するため、混ざらないように注意する必要がある。
- 酸性の消毒薬が誤って目に入った場合は、直ちに中和剤を用いて中和することとされている。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問058】
衛生害虫に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- ハエの防除の基本は、ウジの防除であり、防除法としては、通常、有機リン系殺虫成分が配合された殺虫剤が用いられる。
- 蚊は、水のある場所に産卵し、幼虫(ボウフラ)となって繁殖するが、ボウフラが成虫にならなければ保健衛生上の有害性はない。
- ゴキブリの卵は医薬品の成分が浸透しやすい殻で覆われているため、孵化する前であっても燻蒸処理を行うことは有効である。
- ノミによる保健衛生上の害としては、主に吸血されたときの痒みであるが、ノミは、元来、ペスト等の病原細菌を媒介する衛生害虫である。
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問059】
第1欄の記述は、衛生害虫の防除を目的とする殺虫剤の成分に関するものである。第1欄の作用機序を示す成分は第2欄のどれか。
第1欄
除虫菊の成分から開発された成分で、比較的速やかに自然分解して残効性が低いため、家庭用殺虫剤に広く用いられている。殺虫作用は、神経細胞に直接作用して神経伝達を阻害することによるものである。
第2欄
1 ジクロルボス
2 プロポクスル
3 メトプレン
4 フェノトリン
5 フェニトロチオン
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問060】
妊娠及び妊娠検査薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 妊娠の初期に比べると、妊娠の後期は、胎児の脳や内臓などの諸器官が形づくられる重要な時期であり、母体が摂取した物質等の影響を受けやすい時期でもある。
- 妊娠検査薬は、尿中のヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)の有無を調べるものであり、通常、実際に妊娠が成立してから1週目前後の尿中hCG濃度を検出感度としている。
- 妊娠検査薬の検体は、尿中hCGが検出されやすい早朝尿(起床直後の尿)が向いているが、尿が濃すぎると、かえって正確な結果が得られないこともある。
- 閉経期に入っている人では、妊娠検査薬の検査結果が陽性となることがある。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は1番です