医薬品の適正使用と安全対策【問111~120】
登録販売者の試験問題について、東京,神奈川,埼玉,千葉は出題内容が共通です。
【問111】
下の表は、ある一般用医薬品のかぜ薬(総合感冒薬)に含まれている成分の一覧と用法用量である。この医薬品を購入する目的で店舗を訪れた40歳女性から、次のような相談を受けた。この相談に対する登録販売者の説明について、適切なものの組合せはどれか。
<相談内容>
車を運転するので、このかぜ薬は眠くならないか教えて欲しい。保管方法と、このかぜ薬を服用しても症状の改善がみられない場合の対処方法も教えて欲しい。
今後、娘(13歳)にも、このかぜ薬を使いたいと思っている。
<6カプセル(成人1日量)中> | |
アセトアミノフェン | 500mg |
エテンザミド | 400mg |
クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 7.5mg |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 40mg |
無水カフェイン | 120mg |
年齢 | 1回量 | 1日服用回数 |
成人(15歳以上) | 2カプセル | 3回 |
7歳以上15歳未満 | 1カプセル |
- 服用後、眠気等があらわれる成分は本剤に配合されていません。
- カプセル剤のため、冷蔵庫内で保管してください。
- 一定期間又は一定回数服用しても症状の改善がみられない場合は、服用を中止し、医療機関を受診してください。
- 娘さんが水痘(水ぼうそう)もしくはインフルエンザにかかっている又はその疑いのある場合は、服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
1(a、b)2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(c、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問112】
医薬品等の安全性情報等に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページには、一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書情報が掲載されている。
- 医薬品の製造販売業者等は、医薬品の有効性及び安全性に関する事項その他医薬品の適正な使用のために必要な情報を収集し、検討するとともに、薬局開設者等に対して、提供するよう努めなければならないが、薬局等に従事する薬剤師や登録販売者は情報提供の対象となっていない。
- 厚生労働省は、医薬品(一般用医薬品を含む)、医療機器等による重要な副作用、不具合等に関する情報をとりまとめ、「医薬品・医療機器等安全性情報」として、広く医薬関係者向けに情報提供を行っている。
- 緊急安全性情報は、医療用医薬品や医家向け医療機器についての情報伝達であり、一般用医薬品についての情報が発出されたことはない。
1(a、b)2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(c、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問113】
医薬品の副作用情報等の収集に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は、1967年3月より、約3000の医療機関をモニター施設に指定して、厚生省(当時)が直接副作用報告を受ける「医薬品副作用モニター制度」としてスタートした。
- 登録販売者は、医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に基づく報告を行う医薬関係者として位置づけられている。
- 2002年7月に薬事法が改正され、医師や薬剤師等の医薬関係者による副作用等の報告が義務化された。
- 医療用医薬品で使用されていた有効成分を一般用医薬品で初めて配合したものについては、10年を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める一定期間(概ね8年)、承認後の使用成績等を製造販売業者等が集積し、厚生労働省へ提出する制度(再審査制度)が適用される。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問114】
医薬品医療機器等法第68条の10第1項の規定に基づき、医薬品の製造販売業者に義務付けられている、その製造販売した医薬品の副 作用等の報告に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 外国における製造、輸入又は販売の中止、回収、廃棄その他の保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するための措置の実施については、30日以内に厚生労働大臣に報告しなければならない。
- 医薬品によるものと疑われる副作用症例の発生のうち、使用上の注意から予測できないもので重篤(死亡を除く)な事例については、15日以内に厚生労働大臣に報告しなければならない。
- 副作用症例・感染症の発生傾向が著しく変化したことを示す研究報告については、30日以内に厚生労働大臣に報告しなければならない。
- 医薬品によるものと疑われる感染症症例の発生のうち、使用上の注意から予測できるもので重篤(死亡を含む)な事例については、30日以内に厚生労働大臣に報告しなければならない。
1(a、b)2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問115】
医薬品の副作用情報等の評価及び措置に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
収集された副作用等の情報は、その医薬品の製造販売業者等において評価・検討され、必要な安全対策が図られる。各制度により集められた副作用情報については、( a )において専門委員の意見を聴きながら調査検討が行われ、その結果に基づき、( b )は、( c )の意見を聴いて、使用上の注意の改訂の指示等を通じた注意喚起のための情報提供や、効能・効果や用法・用量の一部変更、調査・実験の実施の指示、製造・販売の中止、製品の回収等の安全対策上必要な行政措置を講じている。
a | b | c | |
1 | 日本製薬団体連合会 | 厚生労働大臣 | 消費者委員会 |
2 | 日本製薬団体連合会 | 都道府県知事 | 薬事・食品衛生審議会 |
3 | 都道府県 | 都道府県知事 | 薬事・食品衛生審議会 |
4 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 | 都道府県知事 | 消費者委員会 |
5 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 | 厚生労働大臣 | 薬事・ 食品衛生審議会 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問116】
医薬品医療機器等法第68条の10第2項の規定に基づき、医薬関係者に義務付けられている医薬品の副作用等の報告に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 安全対策上必要があると認められる場合であっても、医薬品の過量使用や誤用等によるものと思われる健康被害については報告する必要はない。
- 複数の専門家が医薬品の販売等に携わっている場合であっても、当該薬局又は医薬品の販売業において販売等された医薬品の副作用等によると疑われる健康被害の情報に直接接した専門家1名から報告書が提出されれば十分である。
- 報告様式の記入欄すべてに記入がなされる必要はなく、医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等から把握可能な範囲で報告がなされればよい。
- 医薬品によるものと疑われる、日常生活に支障を来すが入院治療を必要としない程度の健康被害については、報告の対象とならない。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問117】
医薬品副作用被害救済制度の給付に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 障害児養育年金は、医薬品の副作用により一定程度の障害の状態にある20歳未満の人を養育する人に対して給付されるものである。
- 医療手当は、医薬品の副作用による 疾病の治療(入院治療を必要とする程度)に要した費用を実費補償するものである。
- 遺族年金は、生計維持者が医薬品の副作用により死亡した場合に、その遺族の生活の立て直し等を目的として給付されるものであり、最高10年間を給付の限度とする。
- 遺族一時金の給付は、請求期限がない。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問118】
医薬品副作用被害救済制度に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合は、救済制度の対象から除外されている。
- 人体に直接使用する殺菌消毒剤は、救済制度の対象とならない。
- 一般用医薬品の使用による副作用被害への救済給付の請求に当たっては、医師の診断書、要した医療費を証明する書類(受診証明書)などのほか、その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者が作成した販売証明書等が必要となる。
- 医薬品の不適正な使用による健康被害についても、救済給付の対象となる。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 正 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
4 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
5 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問119】
一般用医薬品の安全対策に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 解熱鎮痛成分としてアミノピリン、スルピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用(ショック)で死亡例が発生し、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、製品の回収が要請された。
- プソイドエフェドリン塩酸塩が配合された一般用医薬品による脳出血等の副作用症例が複数報告されたことを受け、厚生労働省から関係製薬企業等に対して、使用上の注意の改訂、代替成分への切替え等について指示がなされた。
- 小青竜湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたことから、インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされた。
- 一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が複数報告されたことを受け、厚生労働省は、一般用かぜ薬全般について使用上の注意の改訂を指示した。
1(a、b)2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(c、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問120】
医薬品の適正使用のための啓発活動等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 登録販売者には、適切なセルフメディケーションの普及定着、医薬品の適正使用の推進のため、啓発活動に積極的に参加、協力することが期待されている。
- 毎年10月17日~23日の1週間を「薬と健康の週間」として、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。
- 「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間、国、自治体、関係団体等により、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されている。
- 薬物乱用や薬物依存は、違法薬物(麻薬、覚醒剤、大麻等)によるものであり、一般用医薬品によっては生じ得ない。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は1番です