人体の働きと医薬品【問051~060】
登録販売者の試験問題について、茨城,栃木,群馬,山梨,新潟,長野は出題内容が共通です。
【問051】
医薬品の有効成分の吸収に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 全身作用を目的とする医薬品では、その有効成分が消化管等から吸収されて、循環血液中に移行することが不可欠である。
- 錠剤、カプセル剤等の固形剤は胃で有効成分が溶出し、主に大腸で吸収される。
- 坐剤は、直腸内で有効成分が溶出し直腸内壁から吸収されるので、内服薬よりも全身作用が緩やかに現れる。
- 一般用医薬品である点鼻薬は、局所作用を目的として用いられるが、その有効成分が循環血液中に移行しやすく、全身性の副作用を生じることがある。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
4 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問052】
医薬品の代謝、排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 肝初回通過効果とは、全身循環に移行する有効成分の量が、消化管で吸収された量よりも、肝臓で代謝を受けた分だけ少なくなることをいう。
- 血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成している有効成分は、トランスポーターによって輸送されるため、血中濃度が徐々に上昇する。
- 腎機能が低下した人では、正常な人に比べて有効成分の尿中への排泄が早まるため、医薬品の効き目が十分に現れず、副作用も生じにくい。
- 有効成分は未変化体のままで、あるいは代謝物として、腎臓から尿中へ、肝臓から胆汁中へ、又は肺から呼気中へと排出されるが、汗中には排出されることはない。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問053】
医薬品の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 循環血液中に移行した有効成分は、標的となる細胞に存在する受容体などのタンパク質と結合し、その機能を変化させることで薬効や副作用を現す。
- 血中濃度はある時点で最高血中濃度に達し、その後は低下していくが、これは医薬品の有効成分の代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回るためである。
- 十分な間隔をあけずに医薬品を追加摂取して血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなるため、有害な作用(副作用や毒性)も現れにくくなる。
a | b | c | |
1 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問054】
外用局所に適用する剤形に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 軟膏剤は、油性基剤に水分を加えたもので、皮膚への刺激が強いため、傷等への使用は避ける必要がある。
- 貼付剤は、適用部位に有効成分が一定時間留まるため、薬効の持続が期待できる。
- 外用液剤は、軟膏剤やクリーム剤に比べて、患部が乾きにくいという特徴がある。
- スプレー剤は、手指等では塗りに くい部位や、広範囲に適用する場合に適している。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、d) 5(c、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問055】
医薬品の副作用として現れる皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- いずれも、一旦発症すると、多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがある。
- 皮膚粘膜眼症候群は、最初に報告をした医師の名前にちなんでライエル症候群とも呼ばれる。
- 医薬品の服用後に38℃以上の高熱や広範囲の皮膚の発赤等の症状が 持続したり、又は 急激に悪化したりする場合は、原因と考えられる医薬品の服用を中止する。
- 皮膚粘膜眼症候群が発症する可能性がある医薬品の種類は少なく、発症の予測は容易である。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問056】
医薬品の副作用として現れる偽アルドステロン症に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 体内にカリウムが貯留し、体からナトリウムが失われることによって生じる。
- 副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加することによって生じる。
- 原因医薬品の長期服用後に初めて発症することもある。
- 医薬品と食品との間の相互作用によって起きることがある。
1(a、b)2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(c、d)
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問057】
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 消化性潰瘍は、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐きけ、胃痛、空腹時にみぞおちが痛くなる、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
- 消化性潰瘍は、 自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状(動悸や息切れ等)の検査時や突然の吐血・下血によって発見されることもある。
- イレウス様症状は、医薬品の作用によって腸管運動が亢進した状態で、激しい腹痛、嘔吐、軟便や下痢が現れる。
- イレウス様症状は、小児や高齢者では発症のリスクが低い。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 正 | 正 | 正 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問058】
皮膚に現れる医薬品の副作用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 接触皮膚炎は、医薬品が触れた皮膚の部分にのみ生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしている特徴がある。
- 接触皮膚炎は、原因と考えられる医薬品の使用を中止することで、通常1週間程度で症状は治まり、再びその医薬品に触れても発症しない。
- 光線過敏症は、医薬品が触れた部分だけではなく、全身へ広がって重篤化する場合がある。
- 薬疹は、それまで薬疹を経験したことがない人であっても、暴飲暴食や肉体疲労が誘因となって現れることがある。
- 薬疹は 医薬品の使用後1~2週間で起きることが多い。
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問059】
大腸に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 大腸の腸内細菌は、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンK等を産生している。
- 腸の内容物は、大腸の運動によって腸管内を通過するに従い、水分と電解質が吸収される。
- 通常、糞便の成分の大半は食物の残滓で、水分は約5%に過ぎない。
- 糞便は通常、直腸に滞留し、S状結腸は空になっている。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
5 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問060】
泌尿器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 交感神経系の機能を抑制する作用がある成分が配合された医薬品を使用すると、膀胱の排尿筋の収縮が抑制され、尿が出にくい、残尿感がある等の症状を生じることがある。
- 膀胱炎様症状では、 尿の回数増加(頻尿)、排尿時の疼痛、残尿感等の症状が現れる。
- 排尿困難や尿閉は、前立腺肥大の基礎疾患がある男性にのみ現れる。
- 腎障害では、むくみ(浮腫)、倦怠感、発疹、吐きけ・ 嘔吐等の症状が現れる。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
5 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和5年出題地域試験問題より引用
正解は5番です