1. 医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に薬理作用によらない作用を生じることをプラセボ効果という。
2. プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待（暗示効果）や、条件付けによる生体反応、時間経過による自然発生的な変化（自然緩解など）等が関与して生じると考えられている。
3. 医薬品を使用したときにもたらされる反応や変化には、薬理作用によるもののほか、プラセボ効果によるものも含まれている。
4. プラセボ効果は、主観的な変化だけでなく、客観的に測定可能な変化として現れることもあるが、不確実であり、それを目的として医薬品が使用されるべきではない。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 医薬品は、適切な保管・陳列がなされていれば、経時変化による品質の劣化は避けられる。
2. 医薬品が保管・陳列される場所については、清潔性が保たれるとともに、その品質が十分保持される環境となるよう留意される必要がある。
3. 医薬品は、配合されている成分が光（紫外線）によってのみ品質の劣化を起こすため、開封されたとしても暗所で保管すれば未開封状態と同じ状態を保つことができる。
4. 医薬品の外箱等に表示されている「使用期限」は、未開封状態で保管された場合に品質が保持される期限のことである。

1.(a,b)　2.(a,c)　3.(b,d)　4.(c,d)

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

一般用医薬品は、医薬品医療機器等法において「（ ａ ）のうち、その効能及び効果において人体に対する作用が（ ｂ ）ものであって、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく（ ｃ ）の選択により使用されることが目的とされているもの（要指導医薬品を除く。）」と定義されている。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 生活習慣病の治療
2. 生活の質（ＱＯＬ）の改善・向上
3. 健康状態の自己検査
4. 医療機関での治療を受けるほどではない体調不良の治療

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. セルフメディケーションの主役は、一般の生活者である。
2. 専門家による適切なアドバイスの下、身近にある一般用医薬品を利用することはセルフメディケーションの一つである。
3. 登録販売者は、セルフメディケーションを適切に支援していくことが期待されているため、情報提供の際は必ず医薬品の販売に結びつける必要がある。
4. セルフメディケーションを支援するにあたり、一般用医薬品を一定期間若しくは一定回数使用しても症状の改善がみられない又は悪化したときには、登録販売者は、別の一般用医薬品を勧める必要がある。

1.(a,b)　2.(a,d)　3.(b,c)　4.(c,d)

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. その医薬品を使用するのは情報提供を受けている当人か、又はその家族等が想定されるか。
2. その医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるか。
3. 症状等がある場合、それはいつ頃からか、その原因や患部等の特定はなされているか。
4. その医薬品によって対処しようとする症状等が現にあるか。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 購入者等が自分自身や家族の健康に対する責任感を持ち、適切な医薬品を選択して、適正に使用するよう働きかけることが重要である。
2. 購入者等があらかじめ購入する医薬品を決めている場合には、その医薬品の一般的・網羅的な説明をすることでよい。
3. 専門家からの情報提供は、専門用語を分かりやすい平易な表現で説明すると誤解を招くおそれがあるため、専門用語のまま説明するほうがよい。
4. 購入者等が医薬品を使用する状況は随時変化する可能性があるため、販売数量は一時期に使用する必要量とする等、販売時のコミュニケーションの機会が継続的に確保されるように配慮することが重要である。

1.(a,b)　2.(a,d)　3.(b,c)　4.(c,d)

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 解熱鎮痛剤として販売されたサリドマイド製剤を授乳婦が使用したことにより、授乳を受けた子に耳の障害等の異常が発生した。
2. サリドマイド製剤は１９５７年に西ドイツ（当時）で販売が開始され、日本でも１９５８年１月から販売された。西ドイツではいち早く副作用により製品が回収されたが、日本では西ドイツ企業から警告が発せられていたにもかかわらず、販売停止及び回収措置が遅れたため、対応の遅さが問題視された。
3. サリドマイド製剤の副作用は、サリドマイドの光学異性体のうち一方の異性体のみが有する作用のため、もう一方を分離して製剤化すれば副作用を避けられる。
4. サリドマイドによる薬害事件は、世界的にも問題となったため、世界保健機関（ＷＨＯ）加盟国を中心に市販後の副作用情報の収集の重要性が改めて認識された。

1.(a,b)　2.(a,c)　3.(b,d)　5.(c,d)

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

スモン訴訟は、（ ａ ）として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。キノホルム製剤は、１９２４年から（ ａ ）として販売されていたが、１９５８年頃から消化器症状を伴う特異な（ ｂ ）が報告されるようになり、米国では１９６０年に（ ｃ ）への使用に限ることが勧告された。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 主に白血病患者が、ヒト免疫不全ウイルス（ＨＩＶ）が混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、ＨＩＶに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
2. 国及び製薬企業を被告として、１９８９年５月に大阪地裁、同年１０月に東京地裁で提訴され、現在も裁判は継続中である。
3. ＨＩＶ訴訟を契機として、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
4. 国は、ＨＩＶ感染者に対する恒久対策として、エイズ治療・研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進している。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用