1. 医薬品の作用には、全身作用と局所作用とがあり、外用薬は、すべて局所的な効果を目的としたものである。
2. 全身作用を目的とする医薬品では、その有効成分が吸収されて、循環血液中に移行することが不可欠である。
3. 内服薬のほとんどは、その有効成分が、主として小腸で吸収される。
4. 内服薬の有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物には影響されないが、他の医薬品の作用により影響を受けることがある。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 経口投与後、消化管で吸収された有効成分は、全身循環に入る前に肝臓を経由して門脈を通過する。
2. 循環血液中に移行した多くの有効成分は、血液中で血漿タンパク質と不可逆的に結合して複合体を形成する。
3. 循環血液中に存在する有効成分の多くは、未変化体又は代謝物の形で腎臓から尿中に排泄される。
4. 腎機能が低下した人では、正常の人よりも有効成分の尿中への排泄が遅れ、医薬品の効き目が過剰に現れたり、副作用が生じやすくなったりする。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 腸溶錠は、腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているものである。
2. 散剤を服用するときは、飛散を防ぐため、あらかじめ少量の水（又はぬるま湯）を口に含んだ上で服用するなどの工夫をするとよい。
3. クリーム剤は、有効成分が適用部位に留まりやすく、一般に、患部を水から遮断したい場合に用いられる。
4. 貼付剤は、適用部位に有効成分が一定時間留まるため、薬効の持続が期待できる反面、適用部位にかぶれなどを起こす場合もある。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 典型的な症状として、いずれも３８℃以上の高熱、目の充血、口唇のただれ、喉の痛み、広範囲の皮膚の発赤等が現れる。
2. いずれも致命的な転帰をたどることはないが、一旦発症すると、皮膚症状が軽快した後も眼や呼吸器等に障害が残ることがある疾患である。
3. 症状が持続したり、又は急激に悪化したりする場合は、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、直ちに皮膚科の専門医を受診する必要がある。
4. いずれも原因医薬品の使用開始後、２週間以内に起こることは少なく、１ヶ月以上経過してから発症することが多い。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 医薬品により生じる肝機能障害は、中毒性のものと、アレルギー性のものに大別される。
2. 肝機能障害は、軽度であっても倦怠感や皮膚の掻痒感等の自覚症状が顕著に現れることが多い。
3. 黄疸は、ビリルビン（黄色色素）が血液中へ排出されず、胆汁中に滞留することにより生じる。
4. 副作用による肝機能障害が疑われるにもかかわらず、漫然と原因と考えられる医薬品を使用し続けると、肝不全を生じ、死に至ることもある。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 医薬品の副作用として現れる精神神経症状は、医薬品の大量服用や長期連用等の不適正な使用がなされた場合に限って発生し、通常の用法・用量の使用で現れることはない。
2. 混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人では、医薬品による無菌性髄膜炎の発症リスクが高い。
3. 副作用としての無菌性髄膜炎の発症は、多くの場合緩やかで、頭痛、発熱、吐きけ、意識混濁等の症状が徐々に現れる。
4. 心臓や血管に作用する医薬品の使用により、頭痛やめまい、浮動感（体がふわふわと宙に浮いたような感じ）の症状が現れることがある。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 副作用による消化性潰瘍になると、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐きけ、胃痛、空腹時にみぞおちが痛くなるなどの症状が生じるが、自覚症状が乏しい場合もある。
2. イレウスとは、腸の粘膜組織が傷害されて、その一部が粘膜筋板を超えて欠損する状態をいう。
3. イレウス様症状では、嘔吐がない場合でも、腹痛などの症状のために水分や食物の摂取が抑制され、脱水状態となることがある。
4. 浣腸剤や坐剤の使用によって現れる一過性の症状に、肛門部の熱感等の刺激、排便直後の立ちくらみなどがある。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 間質性肺炎を発症すると、体内は低酸素状態となり、息切れ・息苦しさ等の呼吸困難、空咳（痰の出ない咳）、発熱等の症状が現れる。
2. 間質性肺炎は、病態が進行すると軽労作時にも息切れが感じられるようになり、その際必ず発熱を伴う。
3. 間質性肺炎は、悪化すると肺線維症（肺が線維化を起こして硬くなる状態）に移行することがある。
4. 副作用として現れる喘息は、原因となる医薬品の使用後、短時間（１時間以内）で症状が現れ、それらの症状は、時間とともに悪化することがある。

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 副交感神経系の機能を亢進する作用がある成分が配合された医薬品を使用すると、膀胱
   の排尿筋の収縮が抑制され、尿が出にくい等の症状を生じることがある。
2. 医薬品を使用して生じる尿閉は、前立腺肥大の基礎疾患がある人に特有に現れることが知られている。
3. 医薬品の使用により、尿の回数増加（頻尿）、排尿時の疼痛、残尿感等の膀胱炎様症状が現れることがある。
4. 外国から個人的に購入した医薬品（生薬・漢方薬）又はそれらと類似する健康食品（健康茶等）の摂取によって、重篤な腎障害を生じた事例が報告されている。

１（ａ、ｂ） ２（ａ、ｃ） ３（ｂ、ｄ） ４（ｃ、ｄ）

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用

1. 塗り薬を皮膚に塗布したあと、その薬の配合成分に皮膚が反応して、発赤、腫れ等の激しい炎症症状が生じることがある。
2. 接触皮膚炎は、外来性の物質が皮膚に接触することで現れる炎症であるため、同じ医薬品に接触した人のすべてに現れる炎症症状である。
3. 接触皮膚炎の症状は、通常１週間程度で治まり、再びその医薬品に触れても再発することはない。
4. 薬疹は、過去に薬疹を経験したことがない人であっても、暴飲暴食や肉体疲労が誘因となって現れることがある。

１（ａ、ｂ） ２（ａ、ｄ） ３（ｂ、ｃ） ４（ｃ、ｄ）

※登録販売者　令和４年出題地域試験問題より引用