人体の働きと医薬品【問031~040】
【問031】
交感神経系及び副交感神経系に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 概ね、交感神経系は体が食事や休憩等の安息状態となるように働き、副交感神経系は体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働く。
- 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンであり、副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンである。
- 交感神経系と副交感神経系は、互いに拮抗して働き、一方が活発になっているときには他方は活動を抑制して、効果を及ぼす各臓器・器官(効果器)を制御している。
- 目は、交感神経系が活発になると瞳孔が散大し、副交感神経系が活発になると瞳孔が収縮する。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問032】
医薬品の剤形及びその特徴に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- 口腔内崩壊錠は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、水なしで服用することができる。
- 経口液剤は、有効成分の血中濃度が上昇しやすいため、習慣性や依存性がある成分が配合されているものの場合、本来の目的と異なる不適正な使用がなされることがある。
- カプセル剤は、カプセル内に散剤や顆粒剤、液剤等を充填した剤形であり、内服用の医薬品として広く用いられているが、カプセルの原材料であるゼラチンはブタなどのタンパク質を主成分としているため、ゼラチンに対してアレルギーを持つ人は使用を避けるなどの注意が必要である。
- クリーム剤は、有効成分が適用部位に留まりやすいという特徴があり、適用部位を水から遮断したい場合に用いる。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問033】
口腔粘膜からの吸収によって効果を発揮する医薬品の成分として、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- アスピリン
- アセトアミノフェン
- ニコチン
- ニトログリセリン
1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問034】
医薬品の吸収及び分布に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- 一般に、消化管からの吸収は、濃度が高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象である。
- 消化管での吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用によって影響を受ける。
- 鼻腔の粘膜に適用する一般用医薬品の中には、全身作用を目的として製造販売されているものがある。
- 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合、浸透する量は皮膚の状態、傷の有無やその程度などによって影響を受ける。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問035】
医薬品の代謝及び排泄に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- 医薬品の有効成分が代謝を受けると、作用を失ったり、作用が現れたり、あるいは体外へ排泄されやすい水溶性の物質に変化する。
- 排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が尿等で体外へ排出されることであり、有効成分は未変化体のままで、あるいは代謝物として、主に、腎臓から尿中へ、肝臓から胆汁中へ、又は肺から呼気中へ排出される。
- 経口投与された医薬品の多くは、その有効成分が消化管の毛細血管から血液中に移行し、その後全身循環に入る前に、門脈を経由して、肝臓に存在する酵素の働きで代謝を受ける。
- 多くの有効成分は、血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しているが、薬物代謝酵素の作用により代謝されてしまう。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問036】
ショック(アナフィラキシー)に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 生体異物に対する遅延型のアレルギー反応の一種である。
- 医薬品が原因物質である場合、以前にその医薬品によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人では、起きる可能性が低い。
- 一般に、顔や上半身の紅潮・熱感、蕁麻疹、手足のしびれ感、吐きけ、顔面蒼白、冷や汗、胸苦しさなど、複数の症状が現れる。
- 一旦発症すると病態は急速に悪化することが多く、適切な対応が遅れるとチアノーゼや呼吸困難等を生じ、死に至ることがある。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は4番です
【問037】
医薬品の副作用である間質性肺炎に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 一般的に、医薬品の使用開始から1~2ヶ月程度で起きることが多い。
- 息切れ・息苦しさ等の呼吸困難、空咳、発熱等の症状を呈する。
- かぜや気管支炎の症状と区別することは容易である。
- 悪化すると肺線維症に移行することがある。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問038】
医薬品による肝機能障害に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- 有効成分又はその代謝物による直接的肝毒性が原因で起きる中毒性のものがある。
- 有効成分に対する抗原抗体反応が原因で起きるアレルギー性のものがある。
- 主な症状には、全身の倦怠感、黄疸等がある。
- 漫然と原因と考えられる医薬品を使用し続けると、不可逆的な病変(肝不全)を生じ、死に至ることもある。
a | b | c | d | |
1 | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
2 | 正 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
4 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
5 | 正 | 正 | 正 | 正 |
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問039】
消化器系に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- イレウス様症状は、医薬品の作用によって腸管運動が麻痺して、腸内容物の通過が妨げられ、激しい腹痛やガス排出(おなら)の停止、嘔吐、腹部膨満感を伴う著しい便秘が現れる。
- 消化性潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されて、粘膜組織の一部が粘膜筋板を超えて欠損する状態である。
- 消化性潰瘍は、悪化すると、腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進行する可能性がある。
- 浣腸剤や坐剤の使用によって現れる一過性の症状に、肛門部の熱感等の刺激、異物の注入による不快感、排便直後の立ちくらみなどがある。
a | b | c | d | |
1 | 正 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 正 | 正 | 正 | 誤 |
3 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
4 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
5 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問040】
皮膚に現れる副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 薬疹とは、医薬品によって引き起こされるアレルギー反応の一種で、発疹・発赤等の皮膚症状を呈する場合をいう。
- 薬疹が現れた場合に、痒み等の症状に対して、一般の生活者が自己判断で対症療法を行うことは、原因の特定を困難にするおそれがあるため、避けるべきである。
- 医薬品による接触皮膚炎では、原因となる医薬品の使用の中止後、1週間程度で症状が治まり、再びその医薬品に触れても再発することはない。
- 光線過敏症の症状は、医薬品が触れた部分から全身へ広がることはない。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)
※登録販売者 令和4年出題地域試験問題より引用
正解は1番です