主な医薬品とその作用【問071~080】
登録販売者の試験問題について、鳥取,島根,岡山,広島,山口は出題内容が共通です。
【問071】
ヨウ素系殺菌消毒成分に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 口腔咽喉薬やうがい薬(含嗽薬)に配合されるヨウ素系殺菌消毒成分については、口腔粘膜の荒れ、
しみる、灼熱感、悪心(吐きけ)、不快感の副作用が現れることがある。 - 外皮用薬に配合されるヨウ素系殺菌消毒成分については、ヨウ素による酸化作用により、結核菌
を含む一般細菌類、真菌類に対して殺菌消毒作用を示すが、ウイルスに対して殺菌消毒作用は示さない。 - 外皮用薬に配合されるポビドンヨードは、ヨウ素をポリビニルピロリドン(PVP)と呼ばれる
担体に結合させて脂溶性とし、徐々にヨウ素が遊離して殺菌作用を示すように工夫されたものである。 - 外皮用薬に配合されるヨードチンキは、エタノールと混ざると不溶性の沈殿を生じて、殺菌作用が低下する。
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問072】
口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 口腔咽喉薬は、口腔内又は咽頭部の粘膜に局所的に作用して、それらの部位の炎症による痛み、
腫れ等の症状の緩和を主たる目的とする。 - 口腔咽喉薬には、殺菌消毒成分が配合され、口腔及び咽頭の殺菌・消毒等を目的とする製品
はあるが、鎮咳成分や気管支拡張成分は配合されていない。 - 含嗽薬は、口腔及び咽頭の殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去等を目的として、用時水に希釈又は
溶解してうがいに用いる、又は患部に塗布した後、水でうがいする内用液剤である。 - 噴射式の液剤では、息を吸いながら噴射すると気管支や肺に入ってしまうおそれがあるため、
軽く息を吐いたり、声を出しながら噴射することが望ましい。
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問073】
胃の薬に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 消化薬は、炭水化物、脂質、タンパク質等の分解に働く酵素を補う等により、胃や腸の内容物の消化を助けることを目的とする。
- 制酸と健胃のように相反する作用を期待するものが配合されている場合もある。
- 消化不良、胃痛、胸やけなど症状がはっきりしている場合は、効果的に症状の改善を図るため、
症状に合った成分のみが配合された製品が選択されることが望ましい。 - 健胃薬、消化薬、整腸薬又はそれらの目的を併せ持つものには、医薬部外品として製造販売されている製品もある。
- 制酸薬は、胃内容物の刺激によって促進される胃液分泌から胃粘膜を保護することを目的として、
食後に服用することとなっているものが多い。
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は5番です
【問074】
胃の薬(制酸薬、健胃薬、消化薬)に配合される成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 胃粘膜保護作用を期待して、アカメガシワ(トウダイグサ科のアカメガシワの樹皮を基原とする生薬)等の生薬成分が用いられる場合がある。
- 胃粘膜の炎症を和らげることを目的として、ジメチルポリシロキサンが配合されている場合がある。
- ピレンゼピン塩酸塩は、アセチルコリンの働きを抑えることにより、過剰な胃液の分泌を抑える作用が期待される。
- リュウタン(リンドウ科のトウリンドウ等の根及び根茎を基原とする生薬)は、中和反応によって胃酸の働きを弱めることを期待して用いられる。
- 1.(a,c)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は1番です
【問075】
腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬)に配合される成分とその目的とする作用について、正しい
ものの組み合わせはどれか。
(配合成分) | (目的とする作用) | |
---|---|---|
a | トリメブチンマレイン酸塩 | 消化管(胃及び腸)の運動を調整する作用 |
b | ベルベリン塩化物 | 腸管内の異常発酵等によって生じた 有害な物質を吸着させる作用 |
c | 酸化マグネシウム | 小腸を刺激することによる瀉下作用 |
d | カルメロースナトリウム (別名カルボキシメチル セルロースナトリウム) |
腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、 糞便のかさを増やすとともに糞便を 柔らかくすることによる瀉下作用 |
- 1.(a,c)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問076】
以下の記述について、あてはまる漢方処方製剤はどれか。
体力に関わらず広く応用され、便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、
食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常発酵、痔などの症状の緩和に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の
衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、
不向きとされる。
また、本剤を使用している間は、他の瀉下薬の使用を避ける必要がある。
- 六君子湯
- 桂枝加芍薬湯
- 大黄甘草湯
- 五虎湯
- 安中散
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問077】
胃腸鎮痛鎮痙薬とその配合成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 抗コリン作用を示すアルカロイドを豊富に含む生薬成分として、ロートエキス(ロートコン(ナス科の
ハシリドコロ又はチョウセンハシリドコロの根茎及び根を基原とする生薬)の抽出物)が用いられることが多い。 - パパベリン塩酸塩は、抗コリン成分と同様に胃液分泌を抑える作用がある。
- アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、念のため、6歳未満の
小児への使用は避ける必要がある。 - 胃腸鎮痛鎮痙薬に配合されている成分は、胃腸以外に対する作用も示すものがほとんどであり、複数
の胃腸鎮痛鎮痙薬が併用された場合、泌尿器系や循環器系、精神神経系などに対する作用(副作用)が現れやすくなる。
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問078】
浣腸薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 注入剤は、薬液の放出部を肛門に差し込み、薬液だまりの部分を絞って、薬液を押し込むように注入する。
- グリセリンは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。
- 半量等を使用した注入剤は、残量を密封して冷所に保存すれば、感染のおそれもなく再利用することができる。
- 繰り返し使用すると直腸の感受性の低下(いわゆる慣れ)が生じて効果が弱くなり、医薬品の使用に
頼りがちになるため、連用しないこととされている。
- 1.(a,b)
- 2.(a,d)
- 3.(b,c)
- 4.(b,d)
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は2番です
【問079】
駆虫薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、鉤虫と蟯虫である。
- 駆虫薬は腸管内に生息する虫体にのみ作用し、虫卵には駆虫作用が及ばない。
- 複数の駆虫薬を併用すると駆虫効果が高まるが、副作用も現れやすくなる。
- 副作用を生じる危険性が高まるため、ヒマシ油との併用は避ける必要がある。
No | a | b | c | d |
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1 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
2 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
3 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
4 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
5 | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は3番です
【問080】
強心薬に配合される強心成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 心筋に直接刺激を与え、その収縮力を高める作用(強心作用)を期待して、センソ、ゴオウ、ジャコウ、ロクジョウ等の生薬成分が用いられる。
- センソは、ヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬であり、
一般用医薬品では1日用量が10 ㎎以下となるよう用法・用量が定められている。 - ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の
収縮による血圧上昇の作用があるとされる。 - ロクジョウは、シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化していない、
もしくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用の他、強壮、血行促進等の作用があるとされる。
No | a | b | c | d |
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1 | 誤 | 正 | 誤 | 正 |
2 | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
3 | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
4 | 正 | 正 | 誤 | 誤 |
5 | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
※登録販売者 平成26年出題地域試験問題より引用
正解は5番です